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資料1-2-17診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite、Probable を対象とする。
A.臨床症状
1.意識障害、痙攣けいれん
新生児期発症型、乳幼児期発症型でみられる。急激な発症形態から急性脳症、ライ様症候群と診断さ
れる場合も多い。
2.骨格筋症状
主に遅発型でみられる。横紋筋融解症やミオパチー、筋痛、易疲労性を呈する。感染や飢餓、運動、飲
酒などを契機に発症することが多く、症状が反復することも特徴である。また一部には妊娠中に易疲労性な
どがみられる症例もある。
3.心筋症状
主に遅発型にみられる。新生児期発症型で稀に、心不全、致死的な不整脈などがみられることがある。ま
た、一部は成人期にも発症が報告されており、肥大型、拡張型のいずれの病像も呈しうる。
4.呼吸器症状
新生児期発症型を中心として多呼吸、無呼吸、努力呼吸などの多彩な表現型を呈する。
5.消化器症状
特に乳幼児期発症型において、嘔吐を主訴に発症することがある。
6.肝腫大
新生児期発症型、乳幼児期発症型で多くみられる。病勢の増悪時には著しい腫大を認めることもある
が、間欠期には明らかでないことも多い。
7.その他
新生児期発症型の一部の症例では先天奇形(小頭症、耳介変形などの外表奇形、嚢胞性異形成多嚢
胞腎、肝石灰化、多小脳回)などを呈する場合もある。
B.検査所見
1.一般血液・生化学的検査所見
低~非ケトン性低血糖、肝逸脱酵素上昇、高 CK 血症、高アンモニア血症
ただし、低ケトンとはケトン体値が正常や軽度上昇という意味ではなく、低血糖、全身状態の程度から予想
される範囲を下回ると考えるべきである。強い低血糖の際に尿ケトン体定性で±~1+程度、血中ケトン体
が 1,000µmol/L 程度であれば、低ケトン性低血糖と考える。血中ケトン体分画と同時に血中遊離脂肪酸を
測定し、遊離脂肪酸/総ケトン体モル比>2.5、遊離脂肪酸/3 ヒドロキシ酪酸モル比>3.0 であれば脂肪酸
β 酸化異常が疑われる。
2.血中カルニチン値カルニチン分画(血清又は血漿) )
CPT1 欠損症:遊離カルニチンが高値(70µmol/L 以上)
CPT2 欠損症・CACT 欠損症:アシルカルニチンが高値(20µmol/L 以上)
OCTN-2OCTN2 異常症:遊離カルニチンが低値(20µmol/L 以下)
3.血中アシルカルニチン分析(ろ紙、血清)
CPT1 欠損症以外のカルニチンサイクル異常症を疑った場合、 ろ紙血アシルカルニチン分析ではなく、血

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