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感染症週報 2025年第48週(12月1日-12月7日) (11 ページ)
出典
| 公開元URL | https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/idwr/2025/index.html |
| 出典情報 | 感染症週報 2025年第48週(12月1日-12月7日)(12/19)《国立感染症研究所》 |
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Infectious Diseases Weekly Report Japan
2025年 第49週
(12月1日〜 12月7日)
:通巻第27巻 第49号
(525例)
であった。また、2025年12月10日現在、今シーズンのインフルエンザによる入院患者の
累積報告数9,924例のうち、10歳未満が4,073例、70歳以上が3,593例であった(インフルエンザ
の発生状況:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/
kekkaku-kansenshou01/houdou.html)。昨シーズン同時期と比較すると、報告された入院例
のうち 10 歳未満が占める割合は増加し(27.1% → 41.0%)、70 歳以上が占める割合は減少
(47.5%→36.2%)していた。
病原体サーベイランス〔IASR 速報グラフ ウイルス
(インフルエンザウイルス)
:https://id-info.
jihs.go.jp/surveillance/iasr/graph/iasrgv/index.html〕によると、2025年12月10日現在、
2025/26シーズンのインフルエンザウイルス分離・検出報告数は733例で、AH1pdm09が72例、
AH3亜型が628例、B型が33例(ビクトリア系統28例、系統不明5例)であった。また、直近5週
間(2025 年第 45 ~ 49 週)では 296 例で、AH3 亜型が 284 例(96%)、B 型が 8 例(3%)、
AH1pdm09が4例(1%)の順であった。詳細は感染症情報提供サイト「インフルエンザ疫学情報
速報」
(https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/article/influenza/article.html)を参照さ
れたい。
インフルエンザ脳症(5類感染症全数把握対象疾患である急性脳炎の届出のうち、病型の病
原体としてインフルエンザウイルスの記載があったもの)は、2022/23 シーズンで 44 例、
2023/24シーズンで191例、2024/25シーズンで182例であった。2025年第36~49週にかけては
88例報告されており、うち、10例が死亡例であった。また、検出されたインフルエンザウイルス
はA型81例(92%)、血清型の未記載7例(8%)であった(2025年12月10日現在)。
感染症法に基づくサーベイランス以外でインフルエンザの流行状況を示唆する情報として、
全国の保育所・幼稚園、小学校、中学校、高等学校におけるインフルエンザ様症状の患者によ
る休校数、学年閉鎖数、学級閉鎖数を集計する学校サーベイランス〔インフルエンザ様疾患発
生報告(学校欠席者数):https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/inful/school/flulike.
html〕と、国立病院機構140病院において医師がインフルエンザを疑い、インフルエンザ迅速抗
原検査を実施した検査件数と検査陽性数が報告されることにより、検査陽性率が把握できる
「国立病院機構におけるインフルエンザ全国感染動向」
( https://nho.hosp.go.jp/cnt11_0000202504.html)がある。
学校サーベイランスでは、2025年第36~49週までのインフルエンザ様症状の患者による休校
数、学年閉鎖数、学級閉鎖数の累積は、休校1,011件、学年閉鎖9,190件、学級閉鎖27,197件と
なり(2025年12月12日現在)、昨シーズン同時期における累積の休校54件、学年閉鎖746件、
学級閉鎖2,850件を大きく上回った。「国立病院機構におけるインフルエンザ全国感染動向」に
おいても同様の動向であった。直近の2025年11月1~15日に関して、前年同時期の結果と比
較すると、検査件数は3,000件ほど多く(6,418件→9,519件)、検査陽性件数も約10倍であり
(121件→1,199件)、検査陽性率も大きく上回っていた(1.9%→12.6%)。なお、ARI病原体サー
ベイランスにおいても、インフルエンザウイルスA型の陽性率は第39週以降一貫して上昇して
おり、国立病院機構のデータと同様の傾向が全国的にも確認されている(ARIサーベイランス週
報:https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/content/teiten_ARI/index.html)。
また、COVID-19については、2025年は直近で、第34週(定点当たり報告数8.73)をピークに
第49週まで概ね減少傾向であるが、今後の動向の注視が重要である(ARIサーベイランス週
報:https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/content/teiten_ARI/index.html)。
インフルエンザを含む呼吸器感染症への個人の予防策として、マスクの適切な着用を含む咳
エチケット、手指衛生の徹底、適切な換気の実施等が推奨される。医療・福祉施設へのウイル
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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2025年 第49週
(12月1日〜 12月7日)
:通巻第27巻 第49号
(525例)
であった。また、2025年12月10日現在、今シーズンのインフルエンザによる入院患者の
累積報告数9,924例のうち、10歳未満が4,073例、70歳以上が3,593例であった(インフルエンザ
の発生状況:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/
kekkaku-kansenshou01/houdou.html)。昨シーズン同時期と比較すると、報告された入院例
のうち 10 歳未満が占める割合は増加し(27.1% → 41.0%)、70 歳以上が占める割合は減少
(47.5%→36.2%)していた。
病原体サーベイランス〔IASR 速報グラフ ウイルス
(インフルエンザウイルス)
:https://id-info.
jihs.go.jp/surveillance/iasr/graph/iasrgv/index.html〕によると、2025年12月10日現在、
2025/26シーズンのインフルエンザウイルス分離・検出報告数は733例で、AH1pdm09が72例、
AH3亜型が628例、B型が33例(ビクトリア系統28例、系統不明5例)であった。また、直近5週
間(2025 年第 45 ~ 49 週)では 296 例で、AH3 亜型が 284 例(96%)、B 型が 8 例(3%)、
AH1pdm09が4例(1%)の順であった。詳細は感染症情報提供サイト「インフルエンザ疫学情報
速報」
(https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/article/influenza/article.html)を参照さ
れたい。
インフルエンザ脳症(5類感染症全数把握対象疾患である急性脳炎の届出のうち、病型の病
原体としてインフルエンザウイルスの記載があったもの)は、2022/23 シーズンで 44 例、
2023/24シーズンで191例、2024/25シーズンで182例であった。2025年第36~49週にかけては
88例報告されており、うち、10例が死亡例であった。また、検出されたインフルエンザウイルス
はA型81例(92%)、血清型の未記載7例(8%)であった(2025年12月10日現在)。
感染症法に基づくサーベイランス以外でインフルエンザの流行状況を示唆する情報として、
全国の保育所・幼稚園、小学校、中学校、高等学校におけるインフルエンザ様症状の患者によ
る休校数、学年閉鎖数、学級閉鎖数を集計する学校サーベイランス〔インフルエンザ様疾患発
生報告(学校欠席者数):https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/inful/school/flulike.
html〕と、国立病院機構140病院において医師がインフルエンザを疑い、インフルエンザ迅速抗
原検査を実施した検査件数と検査陽性数が報告されることにより、検査陽性率が把握できる
「国立病院機構におけるインフルエンザ全国感染動向」
( https://nho.hosp.go.jp/cnt11_0000202504.html)がある。
学校サーベイランスでは、2025年第36~49週までのインフルエンザ様症状の患者による休校
数、学年閉鎖数、学級閉鎖数の累積は、休校1,011件、学年閉鎖9,190件、学級閉鎖27,197件と
なり(2025年12月12日現在)、昨シーズン同時期における累積の休校54件、学年閉鎖746件、
学級閉鎖2,850件を大きく上回った。「国立病院機構におけるインフルエンザ全国感染動向」に
おいても同様の動向であった。直近の2025年11月1~15日に関して、前年同時期の結果と比
較すると、検査件数は3,000件ほど多く(6,418件→9,519件)、検査陽性件数も約10倍であり
(121件→1,199件)、検査陽性率も大きく上回っていた(1.9%→12.6%)。なお、ARI病原体サー
ベイランスにおいても、インフルエンザウイルスA型の陽性率は第39週以降一貫して上昇して
おり、国立病院機構のデータと同様の傾向が全国的にも確認されている(ARIサーベイランス週
報:https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/content/teiten_ARI/index.html)。
また、COVID-19については、2025年は直近で、第34週(定点当たり報告数8.73)をピークに
第49週まで概ね減少傾向であるが、今後の動向の注視が重要である(ARIサーベイランス週
報:https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/content/teiten_ARI/index.html)。
インフルエンザを含む呼吸器感染症への個人の予防策として、マスクの適切な着用を含む咳
エチケット、手指衛生の徹底、適切な換気の実施等が推奨される。医療・福祉施設へのウイル
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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