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感染症週報 2025年第48週(12月1日-12月7日) (10 ページ)
出典
| 公開元URL | https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/idwr/2025/index.html |
| 出典情報 | 感染症週報 2025年第48週(12月1日-12月7日)(12/19)《国立感染症研究所》 |
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Infectious Diseases Weekly Report Japan
2025年 第49週
(12月1日〜 12月7日)
:通巻第27巻 第49号
注目すべき感染症
◆インフルエンザ 2025年第1~49週(2025年12月10日現在)
インフルエンザは、インフルエンザウイルスを原因病原体とする急性の呼吸器感染症で、世界
中で流行がみられる。主な感染経路は、咳、くしゃみ等により発生する飛沫による感染
(飛沫感
染)であるが、物の表面等に付着した飛沫に触れた手指を介した接触感染でも伝播する。症状
としては、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻汁・咳などの呼吸器症
状がこれに続く。通常の感冒と比べて全身症状が強いことが特徴であるが、1週間前後の経過
で軽快することが多い。症状のみで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との鑑別は困難で
ある。
2025年第15週より急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランスが開始されたことに伴い、インフ
ルエンザの発生状況は、従来のインフルエンザ/COVID-19定点医療機関(全国約5,000カ所)か
ら、全国約3,000カ所の急性呼吸器感染症(ARI)定点医療機関(小児科定点約2,000カ所、内科
定点約1,000カ所)からの届出により把握することとなった。そのため、過去シーズンとの比較に
際しては、データの解釈に一定の注意を要する。
わが国ではインフルエンザは冬季に流行が見られ、定点当たり報告数でみると、2022/23シー
ズン(シーズン:第 36 週~翌年第 35 週)では 2023 年第 6 週(12.91)、2023/24 シーズンでは
2023年第49週(33.72)、そして2024/25シーズンでは2024年第52週(64.39)でそれぞれピークに
達した。2025/26シーズンにおいては、例年より早い第39週に全国の定点当たり報告数が
1.00を超え、第47週には51.12に達した。しかし、第49週時点では38.51(患者報告数148,314)
であり、2週連続の減少となった(インフルエンザの年別・週別発生状況:https://id-info.jihs.
go.jp/surveillance/idwr/jp/graph/weekly/01flu.html)。
なお、2025年第49週(2025年12月1~7日)の都道府県別の定点当たり報告数は、福岡県
(65.56)、宮崎県(62.54)、長野県(57.04)、愛知県(53.37)、大分県(52.91)、埼玉県(50.82)、長
崎県(48.73)、熊本県(48.17)、鹿児島県(48.12)、山口県(48.08)、新潟県(47.09)、京都府
(46.55)、愛媛県(46.35)、岡山県(45.92)、栃木県(42.81)、三重県(41.87)、石川県(40.91)、山
梨県(40.89)、山形県(40.79)、香川県(40.53)、福井県(40.33)、奈良県(39.48)、静岡県(39.29)、
岐阜県(38.98)、島根県(38.80)、茨城県(38.36)、岩手県(38.24)、滋賀県(38.10)、富山県
(37.73)、兵庫県(37.47)、千葉県(37.08)、佐賀県(36.63)、広島県(35.50)、青森県(35.25)、群
馬県(34.44)、神奈川県(34.33)、徳島県(33.55)、鳥取県(33.48)、高知県(33.08)、福島県
(32.02)、宮城県(30.27)、北海道(29.08)、大阪府(27.08)、東京都(25.17)、和歌山県(24.62)、
秋田県(20.68)、沖縄県(18.07)の順となっている。全国47都道府県中、15都道府県では前週の
報告数よりも増加し、32都道府県では前週の報告数よりも減少した。また、2025年第36~49週
の定点医療機関からの累積報告数の男女比は、10歳未満の年齢群では1.11:1、10~19歳の年
齢群では1.23:1と男性に多いが、20~59歳の年齢群では1:1.32、60歳以上の年齢群では1:1.20と
女性に多かった。なお、60歳以上では男女人口差の影響もある点に留意が必要であるが、20歳
未満では男性が多く、20歳以上では女性が多い傾向は、例年と同様であった。
インフルエンザ入院サーベイランス(全国約500カ所の基幹定点医療機関が週毎に報告するイ
ンフルエンザによる入院患者数、重症例の推移を反映する)においては、2025年第36週以降、
概ね増加傾向であったが、第48週から第49週にかけては減少した(2,263例→1,951例)。年齢群
別の内訳としては、1歳未満(107例)、1~4歳(322例)、5~9歳(281例)、10代(142例)、20代
(36例)、30代(30例)、40代(32例)、50代(61例)、60代(132例)、70代(283例)、80歳以上
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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2025年 第49週
(12月1日〜 12月7日)
:通巻第27巻 第49号
注目すべき感染症
◆インフルエンザ 2025年第1~49週(2025年12月10日現在)
インフルエンザは、インフルエンザウイルスを原因病原体とする急性の呼吸器感染症で、世界
中で流行がみられる。主な感染経路は、咳、くしゃみ等により発生する飛沫による感染
(飛沫感
染)であるが、物の表面等に付着した飛沫に触れた手指を介した接触感染でも伝播する。症状
としては、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻汁・咳などの呼吸器症
状がこれに続く。通常の感冒と比べて全身症状が強いことが特徴であるが、1週間前後の経過
で軽快することが多い。症状のみで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との鑑別は困難で
ある。
2025年第15週より急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランスが開始されたことに伴い、インフ
ルエンザの発生状況は、従来のインフルエンザ/COVID-19定点医療機関(全国約5,000カ所)か
ら、全国約3,000カ所の急性呼吸器感染症(ARI)定点医療機関(小児科定点約2,000カ所、内科
定点約1,000カ所)からの届出により把握することとなった。そのため、過去シーズンとの比較に
際しては、データの解釈に一定の注意を要する。
わが国ではインフルエンザは冬季に流行が見られ、定点当たり報告数でみると、2022/23シー
ズン(シーズン:第 36 週~翌年第 35 週)では 2023 年第 6 週(12.91)、2023/24 シーズンでは
2023年第49週(33.72)、そして2024/25シーズンでは2024年第52週(64.39)でそれぞれピークに
達した。2025/26シーズンにおいては、例年より早い第39週に全国の定点当たり報告数が
1.00を超え、第47週には51.12に達した。しかし、第49週時点では38.51(患者報告数148,314)
であり、2週連続の減少となった(インフルエンザの年別・週別発生状況:https://id-info.jihs.
go.jp/surveillance/idwr/jp/graph/weekly/01flu.html)。
なお、2025年第49週(2025年12月1~7日)の都道府県別の定点当たり報告数は、福岡県
(65.56)、宮崎県(62.54)、長野県(57.04)、愛知県(53.37)、大分県(52.91)、埼玉県(50.82)、長
崎県(48.73)、熊本県(48.17)、鹿児島県(48.12)、山口県(48.08)、新潟県(47.09)、京都府
(46.55)、愛媛県(46.35)、岡山県(45.92)、栃木県(42.81)、三重県(41.87)、石川県(40.91)、山
梨県(40.89)、山形県(40.79)、香川県(40.53)、福井県(40.33)、奈良県(39.48)、静岡県(39.29)、
岐阜県(38.98)、島根県(38.80)、茨城県(38.36)、岩手県(38.24)、滋賀県(38.10)、富山県
(37.73)、兵庫県(37.47)、千葉県(37.08)、佐賀県(36.63)、広島県(35.50)、青森県(35.25)、群
馬県(34.44)、神奈川県(34.33)、徳島県(33.55)、鳥取県(33.48)、高知県(33.08)、福島県
(32.02)、宮城県(30.27)、北海道(29.08)、大阪府(27.08)、東京都(25.17)、和歌山県(24.62)、
秋田県(20.68)、沖縄県(18.07)の順となっている。全国47都道府県中、15都道府県では前週の
報告数よりも増加し、32都道府県では前週の報告数よりも減少した。また、2025年第36~49週
の定点医療機関からの累積報告数の男女比は、10歳未満の年齢群では1.11:1、10~19歳の年
齢群では1.23:1と男性に多いが、20~59歳の年齢群では1:1.32、60歳以上の年齢群では1:1.20と
女性に多かった。なお、60歳以上では男女人口差の影響もある点に留意が必要であるが、20歳
未満では男性が多く、20歳以上では女性が多い傾向は、例年と同様であった。
インフルエンザ入院サーベイランス(全国約500カ所の基幹定点医療機関が週毎に報告するイ
ンフルエンザによる入院患者数、重症例の推移を反映する)においては、2025年第36週以降、
概ね増加傾向であったが、第48週から第49週にかけては減少した(2,263例→1,951例)。年齢群
別の内訳としては、1歳未満(107例)、1~4歳(322例)、5~9歳(281例)、10代(142例)、20代
(36例)、30代(30例)、40代(32例)、50代(61例)、60代(132例)、70代(283例)、80歳以上
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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