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2025年6月17日 少数データの学習でも正確な肝腫瘍抽出を学ぶ スモールデータAIを開発 (4 ページ)

公開元URL https://www.isct.ac.jp/plugins/cms/component_download_file.php?type=2&pageId=&contentsId=1&contentsDataId=1745&prevId=&key=c64476541bdec61fb8c5d0fc2e767d8a.pdf&fileName=sciencetokyopr20250617-suzuki
出典情報 東京科学大学 プレスリリース(6/17)《東京科学大学》
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による⼿作業でのアノテーションを⼤幅に軽減できるため、コスト⾯を含めた医療 AI
開発のハードルを⼤きく下げられます。
●今後の展開
スモールデータ AI である MHP-Net の開発に成功した今回の研究成果は、今後、希
少がんの検出など、⼤量データの収集が困難な分野への応⽤につながると期待されます。
●付記
本研究は、JST 未来社会創造事業「サイバー世界とフィジカル世界を結ぶモデリング
と AI」の⽀援を受けて⾏われました。
【⽤語説明】
(1)

肝腫瘍セグメンテーション:肝腫瘍領域の抽出のこと。肝腫瘍の⼤きさの測定、
⼤きさの変化の評価などのための基本的な作業。

(2)

MHP-Net:Multi-scale Hessian-enhanced Patch-based Neural Network(マ
ルチスケールヘッシアン強調・パッチベースニューラルネット)の略称。鈴⽊
教授が発明した最初期の深層学習モデルの⼀つ Massive-training artificial
neural network (MTANN)を腫瘍の⾼精度なセグメンテーションのために改良
したモデル。

(3)

アノテーション:⼿作業での正解付与。医療 AI の開発では医師が⾏い⻑時間
を要する。

(4)

スモールデータ AI:少数データ(データ数 100 以下)で学習可能な AI。ビッ
グデータありきの現在の AI に対⽐する形で、鈴⽊教授が提唱している AI 研究
領域。

(5)

球強調画像:画像の局所領域のヘッシアン⾏列の計算により球状の物体を強調
した画像。

(6)

DICE スコア:⼆つの領域の類似性を表す指標。セグメンテーション⼿法の精
度評価に⽤いられる。正解領域と予想領域が完全に⼀致したとき1となる。

【論⽂情報】
掲載誌:IEEE Access
論⽂タイトル:Patch-based Deep-learning Model with Limited Training Dataset for
Liver Tumor Segmentation in Contrast-enhanced Hepatic Computed Tomography
著者:Yuqiao Yang, Muneyuki Sato, Ze Jin and Kenji Suzuki
DOI: 10.1109/ACCESS.2025.3570728