令和 7 年 6 月 4 日
厚生労働大臣
福 岡 資 麿 殿
一般社団法人 日本在宅介護協会
会 長

森 山

典

要 望 書
１．介護報酬に物価・人件費スライドを導入のうえ、毎年見直しを行うこと
物価高騰が続く中、介護事業者は価格転嫁ができないため経費圧迫に苦しんでお
り、また、他産業で進む大幅な賃上げにも対応できず人材流出が止まらないなど、事
業の存続に大きな支障が生じています。
介護事業者の逼迫した経営状況に鑑み、物価・賃金の上昇に応じて適切に介護報酬
（基本報酬）がスライドする仕組みの導入を望むと同時に、基本報酬に限っては社会
経済情勢の変化に応じて毎年見直していただくことを要望します。

２．介護職員の処遇を他産業並みの水準まで引き上げる為の政策的補助を
行うこと
累次の処遇改善施策等により介護職員の平均給与は上昇していますが、全産業平均
との差異は令和 5 年の月 6.9 万円から令和 6 年の月 8.3 万円へとむしろ拡大していま
す。他産業は今春闘で更に賃上げ率が上昇しており、介護事業者は自助努力のみでは
到底追い付くことができません。
石破総理の国会発言を機に介護分野への特定最低賃金導入について議論されていま
すが、国策として介護職員の処遇改善を実現していくには、充分な原資となる政策的
な補助が必須だと考えます。我が国の介護サービス基盤を維持するためにも、更なる
支援拡充を要望します。

上記要望を、会員事業者の役職員 18,952 名の署名による賛同をもって、ここに
提出します。
以上

明