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総-1 医薬品の費用対効果評価案について[216KB] (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57122.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第607回 4/23)《厚生労働省》 |
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(参考)エプキンリ皮下注の費用対効果評価案策定に係る主な検討事項
1. 分析枠組み
抗 CD20 モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも 2 つの標準的な治療が無効又は治療
分析対象集団
後に再発した、以下の再発又は難治性の大細胞型 B 細胞リンパ腫又は濾胞性リンパ腫:
びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫、高悪性度 B 細胞リンパ腫、原発性縦隔大細胞型 B 細
胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫(Grade 3B)
比較対照技術名
救援化学療法のうち最も安価なもの
感度分析としてポラツズマブベドチン併用ベンダムスチン・リツキシマブ療法を比較対
その他
照技術とした場合の分析を実施する。
2. 分析枠組みに係る専門組織での主な検討事項
(専門組織の見解)
・
日本の場合は CAR-T 療法の実施割合が限定的ということだが、保険適用でも3種の CAR-T 療法
が使える状況であるため、今後は、条件が整ってくれば症例数も増えてくると予想される。その
ため、今回提案された枠組みに異論はないが、今後は CAR-T 療法を比較対照技術に含めた費用
対効果評価もしっかりと行っていく必要があるのではないか。
(企業の不服意見)
・
なし
3. 費用対効果評価結果案策定に係る専門組織での主な検討事項
公的分析が再分析を行った主な点は以下の通りである。
(生存曲線について)
製造販売業者は EPCORE NHL-1 試験と SCHOLAR-1 試験のアンカーのない MAIC による比較結果を用
いて全生存期間(OS)とエプキンリの無増悪生存期間(PFS)を、パラメトリックモデルを用いて推計し
た。この生存曲線では PFS と OS の曲線が独立して推計されるため、長期寛解を達成したとみなされ
る患者の割合に乖離が見られ、PFS よりも 2 割多くの患者が長期寛解を達成すると推定された。この
ため、
生存期間が過剰に推計されていると考えた。
したがって、
寛解を考慮可能な mixture cure model
を用いて生存曲線の推計を行った。
(治療継続率の設定について)
製造販売業者は、同様の観察比較の結果からエプキンリの治療継続率を長期推計した。また、治療
開始後、一定の年数以上生存する患者は長期寛解を達成し、さらに追加の一定年経過時点でエプキン
リの治療がすべて終了すると仮定していた。しかし、エプキンリの投与をいつまで継続するかの基準
は明確に定められておらず、これらの過程の根拠は認められていない。一方で、長期寛解を達成した
患者において、エプキンリのような高額医薬品を生涯にわたり使用し続けることは想定しにくいと
いう点も理解できる。製造販売業者の想定した投与期間もおおむね妥当である。加えて投与期間に関
するデータが欠如しており、臨床的な使用方法について確立していないことから、本論点ついて再分
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1. 分析枠組み
抗 CD20 モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも 2 つの標準的な治療が無効又は治療
分析対象集団
後に再発した、以下の再発又は難治性の大細胞型 B 細胞リンパ腫又は濾胞性リンパ腫:
びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫、高悪性度 B 細胞リンパ腫、原発性縦隔大細胞型 B 細
胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫(Grade 3B)
比較対照技術名
救援化学療法のうち最も安価なもの
感度分析としてポラツズマブベドチン併用ベンダムスチン・リツキシマブ療法を比較対
その他
照技術とした場合の分析を実施する。
2. 分析枠組みに係る専門組織での主な検討事項
(専門組織の見解)
・
日本の場合は CAR-T 療法の実施割合が限定的ということだが、保険適用でも3種の CAR-T 療法
が使える状況であるため、今後は、条件が整ってくれば症例数も増えてくると予想される。その
ため、今回提案された枠組みに異論はないが、今後は CAR-T 療法を比較対照技術に含めた費用
対効果評価もしっかりと行っていく必要があるのではないか。
(企業の不服意見)
・
なし
3. 費用対効果評価結果案策定に係る専門組織での主な検討事項
公的分析が再分析を行った主な点は以下の通りである。
(生存曲線について)
製造販売業者は EPCORE NHL-1 試験と SCHOLAR-1 試験のアンカーのない MAIC による比較結果を用
いて全生存期間(OS)とエプキンリの無増悪生存期間(PFS)を、パラメトリックモデルを用いて推計し
た。この生存曲線では PFS と OS の曲線が独立して推計されるため、長期寛解を達成したとみなされ
る患者の割合に乖離が見られ、PFS よりも 2 割多くの患者が長期寛解を達成すると推定された。この
ため、
生存期間が過剰に推計されていると考えた。
したがって、
寛解を考慮可能な mixture cure model
を用いて生存曲線の推計を行った。
(治療継続率の設定について)
製造販売業者は、同様の観察比較の結果からエプキンリの治療継続率を長期推計した。また、治療
開始後、一定の年数以上生存する患者は長期寛解を達成し、さらに追加の一定年経過時点でエプキン
リの治療がすべて終了すると仮定していた。しかし、エプキンリの投与をいつまで継続するかの基準
は明確に定められておらず、これらの過程の根拠は認められていない。一方で、長期寛解を達成した
患者において、エプキンリのような高額医薬品を生涯にわたり使用し続けることは想定しにくいと
いう点も理解できる。製造販売業者の想定した投与期間もおおむね妥当である。加えて投与期間に関
するデータが欠如しており、臨床的な使用方法について確立していないことから、本論点ついて再分
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