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参考資料1-4  浜口班の議論における参考資料(令和3年12月21日開催) (31 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24719.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和3年度第6回 3/29)《厚生労働省》
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高用量 IVIg に治療抵抗性を示す場合、血漿交換を考慮できる。血漿交換を繰り返すことに
より、抗血小板第 4 因子抗体を低下させ、血小板の活性化を抑えられる可能性が、HIT において報告さ
れている[30]。ただし、抗血小板第 4 因子抗体を完全に除去することは困難であり、出血のリスクも伴
うことから、高用量 IVIg に治療抵抗性を示す症例に限定することが望ましい。なお、体外循環時の抗
凝固にもヘパリンは避け、ナファモスタットメシルの使用を推奨する。
9)慢性期の治療

TTS 慢性期においては経口抗凝固薬の継続が妥当である。本邦において DOAC は非弁膜症性心
房細動および静脈血栓塞栓症以外の適応外使用である。従って、TTS で多くみられる脳静脈血栓症にお
いては、血小板が完全に回復した後より、ヘパリン以外の抗凝固薬(アルガトロバン,フォンダパリ
ヌクス,ダナパロイド等)を併用した上でワルファリンを開始し、PT-INR 2.0-3.0 を目標としたワル
ファリンによる抗凝固療法の継続を考慮する。併用したヘパリン以外の抗凝固薬はワルファリンが治
療域に達してから中止する。一方、血小板減少を伴わない脳静脈血栓症において、ダビガトランとワ
ルファリンを比較した無作為化試験[31]や、DOAC の安全性を示唆するメタ解析[32]があり、AHA/ASA
Stroke Council Leadership は、TTS に関連した脳静脈血栓症において、血小板が完全に回復した後よ
り、ワルファリン以外に DOAC の使用も提案している[33]。静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血
栓塞栓症)合併例ではワルファリン以外に DOAC の使用も考慮される。これら以外の臓器における静脈
血栓症では PT-INR 2.0-3.0 を目標としたワルファリンによる抗凝固療法の継続を考慮する。急性期よ
り DOAC を開始し安定した症例では慢性期も DOAC 継続が妥当であろうが、前述したように非弁膜症性
心房細動および静脈血栓塞栓症以外は適応外使用ではある。血小板減少を伴わない脳静脈血栓症にお
ける慢性期抗凝固療法は、少なくとも 3 ヵ月間の継続が妥当とされているが、症例によっては 3 ヵ月
以上の継続が選択され得る[36]。TTS に関連した脳静脈血栓症における適切な抗凝固療法継続期間は不
明であるが、血小板数、D-ダイマー、フィブリノゲンの正常化と血小板第 4 因子に対する抗体陰性化
を確認し、少なくとも 3 か月間の継続が提唱されている[37]。 また、動脈血栓症合併例においては、
血小板数、D-ダイマー、フィブリノゲンの正常化と血小板第 4 因子に対する抗体陰性化が確認されれ
ば、慢性期に抗凝固療法から抗血小板療法へ移行することが可能かもしれない[35] 。
また、バキスゼブリアⓇ後の TTS 発症例または TTS の可能性がある症例では、2 回目のバキ
スゼブリアⓇ投与は避けるべきである[38]。

おわりに
本手引きは COVID-19 ワクチンに関連した疾患に対する診断や治療をまとめ、日常診療で遭遇
した場合の対応方法を提言するために作成したものであり、ワクチン接種に伴う副反応を強調したも
のではない。ワクチン接種によって万が一、副反応(TTS)が発生した場合は、本手引きを参考に適切
な医療の提供に務めていただきたい。

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