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女性医師による治療は女性患者で有益 (2 ページ)

公開元URL https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400238373.pdf
出典情報 女性医師による治療は女性患者で有益(4/23)《東京大学》
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図 1. 女性医師と男性医師が治療した入院患者のアウトカムの差
バーは 95%信頼区間を示す。患者の要因(年齢、性別、主傷病、併存疾患など)、医師の要因 (学位、年
齢、年間診療患者数)、および病院の固定効果で調整後。

発表内容
〈研究の背景〉
これまでの研究で、女性医師による診療は、特に女性患者においてコミュニケーションの改
善や、医師患者関係の良好化、医療アドバイスの遵守率向上、ひいては患者アウトカムの改善
などの良い影響があることが指摘されています。一方、女性患者は男性患者に比べて、集中治
療を受けにくかったり、診断が遅れがちだったり、痛みなどの症状を過小評価される傾向があ
り、患者の性別により受ける医療の内容に差がみられるということが指摘されてきました。こ
れらの知見は、医師の性別が、男女の患者が受ける医療の違いに影響している可能性を示唆し
ています。
しかし、医師の性別が患者の健康アウトカムに与える影響が、患者の性別によってどのよう
に異なるかについては、わかっていませんでした。そこで今回、研究チームでは米国における
65 歳以上の高齢者の内科入院データを用い、担当医師の性別が患者の死亡率や再入院率に与え
る影響が男性患者と女性患者でどのように異なるのかを明らかにしました。
〈研究の内容〉
米国のメディケア診療報酬データ(メディケアは 65 歳以上の高齢者のほぼすべてが加入す
る医療保険)を用いて、女性医師と男性医師が治療した緊急入院患者のアウトカム(30 日患者
死亡率、30 日再入院率)を比較しました。その際に、先行研究(関連情報参照)と同様に、ホ
スピタリスト(入院患者のみを診る医師)が治療した患者に注目しました。米国のホスピタリ
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