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女性医師による治療は女性患者で有益 (1 ページ)

公開元URL https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400238373.pdf
出典情報 女性医師による治療は女性患者で有益(4/23)《東京大学》
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PRESS RELEASE

東京大学

女性医師による治療は女性患者で有益
――大規模医療データを用いた自然実験――
発表のポイント
◆ 担当医の性別が内科入院患者の死亡率や再入院率に与える影響が、男性患者と女性患者で
異なるのかどうか、これまでわかっていなかった。
◆ 米国の 65 歳以上の内科入院患者において、女性医師に治療された患者の方が、男性医師
に治療された患者よりも死亡率や再入院率が低い傾向にあった。ただし、女性医師の治療によ
るメリットは、女性患者の方が、男性患者よりも大きかった。
◆ 本研究の結果は、女性医師の割合を増やすことで、医療の質が向上し、患者の予後が改善
する可能性があることを示唆している。

女性医師の診察を受ける女性患者

概要
東京大学大学院医学系研究科の宮脇敦士特任講師、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)
の津川友介准教授らによる共同研究チームは、女性医師に治療された患者の方が、男性医師に
治療された患者よりも死亡率や再入院率が低い傾向にある一方で、女性医師の治療によるメリ
ットは、女性患者の方が男性患者よりも大きいことを明らかにしました(図 1)。因果関係にせ
まることのできる「自然実験(注 1)」を用いた、米国の高齢者 77 万人以上の入院データの分
析の結果です。米国でも日本と同様に、女性医師はいまだ少数派で、女性患者が女性医師に診
てもらう機会は不足しています。本研究は、このような医師の男女比率のアンバランスが女性
患者の健康に不利に働いていることを示しており、医療現場の女性医師の割合を増やすことで
患者の予後が改善する可能性を示唆しています。
本研究成果は、2024 年 4 月 22 日(米国東部夏時間)に米国内科学会(American College of
Physicians)の「Annals of Internal Medicine」オンライン版に掲載されました。
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