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資料2-30 ワクチン接種後のアナフィラキシー報告一覧[355KB] (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_39491.html
出典情報 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第101回 4/15)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第1回 4/15)(合同開催)《厚生労働省》
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第101回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和6年度第1回薬事審議
会医薬品等安全対策部会安全対策調査会

ワクチン接種後のアナフィラキシーが疑われる※症例
※抽出基準:症状名がアナフィラキシー、アナフィラキシー反応、アナフィラキシーショック、アナフィラキシー様反応及びアナフィラキシー様ショックとして報告された症例。

資料2-30

2024(令和6)年4月15日
令和5年10月1日~令和5年12月31日入手分まで

期間

評価

No.

ワクチン名

年齢・性別

基礎疾患等

経過

接種後日数

転帰

ブライトン分
類レベル

因果関係

専門家の意見

アナフィラキシー反応

回復

4

γ

症状の詳細や経過に関する情報がきわめて乏し
い。

アナフィラキシー反応

軽快

1

α

皮膚症状、呼吸器症状からアナフィラキシーの可能
性が高いと考える。

アナフィラキシー反応
蒼白
霧視
紅斑
刺激無反応
失神寸前の状態
ワクチン接種部位紅斑

軽快
回復
回復
回復
軽快
軽快
回復

4

γ

得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。

アナフィラキシー反応

軽快

4

γ

得られた情報は十分ではないが、現在の情報から
はアナフィラキシーよりも血管迷走神経反応の可能
性が高いと考える。

アナフィラキシー反応

軽快

4

γ

得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。

アナフィラキシー反応
泣き
意識レベルの低下
蒼白
喘鳴
無力症

回復
回復
回復
回復
回復
回復

4

γ

得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。

アナフィラキシー反応

回復

4

γ

得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。

症状名

医師と薬剤師より、2月女児の情報を入手。









再評価

1

ヘプタバックス
ロタテック
プレベナー13
アクトヒブ

2ヶ月・女性

なし

予防のため、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)注射剤(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ0.25ML)0.25mlを2022/05に皮下接種した(ロット番号は報告されてい
ない)。
その他の被疑薬には、5価弱毒生ロタウイルスワクチン内用液(ロタテック内用液)(使用理由:予防、接種日:2022/05、投与経路:経口、接種量およびロット番号は報告さ
れていない)があった。
その他の併用薬には、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ) 及び沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
(プレベナー13)があった。
2022/05、2ヶ月のときに組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)(thimerosal free)、5価弱毒生ロタウイルスワクチン、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結
合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)の混合接種をした。
2022/05、自宅でアナフィラキシーを起こした。救急搬送され、病院到着時にはすでに回復していた(アナフィラキシーは回復)。好塩基球活性測定(BAT)検査結果は陽性
反応。1時間接触で42.5%、24時間接触10.9%。
2022年(その後)、経過も問題なかった。
2023/06、患者は最終受診し、特に問題はなかった様子。
2023/06/14 15:30 接種前の体温36.5℃。A医院にて乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン2期、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン1期追加を同時接種。
16:25 帰宅途中、蕁麻疹及び喘鳴が同時に発現。
A医院に帰院時、体幹、四肢、頚部に蕁麻疹、喘鳴を認めた。血圧82/58mmHg、SpO2 87%、心拍数120回/分。
アドレナリン0.15mLを筋注投与。酸素を投与しつつ、サルブタモール硫酸塩0.3mLを吸入。B病院へ救急搬送。入院。
2023/06/15 軽快し、退院。









再評価

2

ミールビック(MR357)
ジェービックV(JR534)

5歳・女性

喘息
食物アレルギー
乳アレルギー

2023/6/14 接種当日

2023/6/15 接種後1日

【アナフィラキシー調査票】
1.症状の経過
突然の発症であった。
2.臨床症状
・皮膚症状/粘膜症状
全身性蕁麻疹もしくは全身性紅斑
・循環器系症状
測定された血圧低下(82/58mmHg)
頻脈(120回/分)
・呼吸器系症状
両側性の喘鳴(気管支痙攣)

2023/11/16、医師より医薬品医療機器総合機構(V2310000913)経由で本症例に関する追加情報を入手した。
医師より、2ヵ月の女児患者の情報を入手。
出生体重:3388グラム。接種前体温:36度9分。
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):無
患児には原疾患/合併症、既往歴はなかった。









3

ヘプタバックス(W025016)
ロタテック
プレベナー13(GE4365)
アクトヒブ(V1D18)
テトラビック(4K46A)

2ヶ月・女性

なし

予防のため組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)注射剤(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ)を2023/07/28に皮下にて足に初回接種した(ロット番号:W025016、接
種量は報告されていない)。
予防のため5価弱毒生ロタウイルスワクチン (ロタテック内用液)を2023/07/28に接種した(接種部位、剤形、含量、投与量、投与頻度、投与経路、ロット番号及び使用期
限は報告されていない)。
その他の被疑薬として、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン(テトラビック)(接種日:2023/07/28、ロット番号:4K46A、接種部位:
足、剤形、含量、投与量、投与頻度、投与経路及び使用期限はすべて未報告)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13)
(接種日:2023/07/28、接種部位:腕、ロット番号:GE5365、投与経路、投与量は報告されていない)、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ)
(接種日:2023/07/28、ロット番号:V1D18、接種部位:腕、投与経路、投与量は報告されていない)があった。
その他の併用薬はなかった。
2023/07/28 5価弱毒生ロタウイルスワクチンを接種。14:25、報告者クリニックにて、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの1回 2023/7/28 接種当日
目、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)の1回目、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)に1回目、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異
ジフテリア毒素結合体)の1回目を接種(前述)。
14:55(接種20分くらい)、接種部位に限らず両足が広範囲に暗赤色となりうっ血、出血斑を認めた。顔色も悪くなった(「両足が赤くなる」、顔色が悪化、「接種部位が赤くな
る」が発現)。症状として、「視点会わなかった」、「刺激に反応なし」があった(「視点会わなかった」、「刺激に反応なし」が発現)。血管迷走神経反射、アナフィラキシーが発
現。接種後15分ほどで症状は改善した(「刺激に反応なし」は軽快)が、下肢の出血斑は残り、念のため病院Aに紹介搬送。「視点会わなかった」、「両足が赤くなる」、顔色
が悪化、「接種部位が赤くなる」は回復。有害事象に対する治療内容としては経過観察。
2023/07/28、血管迷走神経反射、アナフィラキシーの転帰は軽快。
2023/08/01、病院Aに受診。心エコー、心電図異常なし。
2023/8/1 接種後4日
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)のロット番号[W025016]は自社管理品であることが確認された。
医師より、18歳女性患者の情報を入手。
患者には原疾患/合併症、既往歴がなかった。









予防のため、組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)注射剤(シルガード9水性懸濁筋注シリンジ)を2023/08/07に1回目筋肉内接種した(接種
量およびロット番号は報告されていない)。
その他の併用薬は報告されていない。
再評価

4

シルガード

18歳・女性

なし

2023/08/07、10:20、組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)1回目接種した(前述)。10:23(ワクチン接種の3分後)、気分不良、顔面蒼白、立位 2023/8/7 接種当日
不可(自身だけでは歩けず・本人的には少し覚えていない部分もあった)(「アナフィラキシー血圧低下」が発現)、自動血圧計測定不可であった。突然の発症状況であっ
た。10:26、循環器系症状として、測定された血圧低下、血圧値:収縮期血圧:80mmHg、拡張期血圧:40mmHgであった。患者の血圧低下、顔も真っ青になった。10:29、アド
レナリン(ボスミン)0.3mgを右大腿筋肉内に注射投与、収縮期血圧:96mmHg、拡張期血圧:57 mmHg、心拍59。10:31、血圧91/53。10:36、収縮期血圧:107mmHg、拡張期血
圧:58 mmHg。11:02、血圧112/64。11:25、座位で異常なかった。11:40、歩行可能、顔色改善のため(「アナフィラキシー血圧低下」は軽快)帰宅した。経過中は意識あった。
2023/08、患者母と相談し、2回目接種はしないと決定(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)を中止)。
2023(日付不明)、アナフィラキシーのブライトン分類判定の結果、カテゴリー(2)レベル2であった。
本報告は、規制当局を介して連絡可能な報告者(医師)から入手した自発報告である。
PMDA受付番号:v2310000671(PMDA)。
2ヵ月女児患者は、予防接種の為、以下の接種をした。
2023/09/14 14:40、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13、1回目投与、単回量、ロット番号:GG1281、有効期限:
2025/01/31、2ヵ月齢時、皮下注射、予防接種の為)
2023/09/14 14:40、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ、1回目投与、単回量、ロット番号:V1D71、予防接種の為)
2023/09/14 14:40、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン(テトラビック、1回目投与、単回量、ロット番号:4K46C、予防接種の為)
2023/09/14 14:40、組換え沈降B 型肝炎ワクチン(酵母由来)(ビームゲン、1回目投与、単回量、ロット番号:W029329、予防接種の為)。
関連した病歴と併用薬は、報告されなかった。
患者体重:出生時(Jul2023)2854g。
家族歴なし。
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヵ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等)は無かった。
臨床経過:
ワクチン接種前の体温:(2023/09/14)摂氏37.4度。
2023/09/14 14:40頃、かかりつけ医師のクリニックでワクチン接種を受けた。予防接種後まもなく膨疹と顔面蒼白、末梢循環不全を認め、報告者の病院へ緊急搬送と
なった。アナフィラキシーとしてアドレナリン筋肉内注射および二相反応予防にステロイド投与したところ、改善が得られ、翌日(2023/09/15)まで入院観察し、退院となっ
た。
2023/09/15現在、事象は軽快していた。
次回予防接種は入院にてプリックテスト後施行を予定している。









再評価

5

プレベナー13(GG1281)
アクトヒブ(V1D71)
テトラビック(4K46C)
ビームゲン(W029329)

2ヶ月・女性

なし

2023/9/14 接種当日
2023/9/15 接種後1日

アナフィラキシーの分類(ブライトン分類)は以下の通りだった:
患者が呈した随伴症状(Major基準)は以下を含んだ:皮膚/粘膜症状(全身性蕁麻疹もしくは全身性紅斑)、循環器系症状(非代償性ショックの臨床的な診断:頻脈、毛細
血管再充満時間(3秒より長い))。本症例は下記の全てのレベルで確実に診断されるべき事項(診断の必須条件)のいずれにも合致した:突然発症、徴候及び症状の急
速な進行、以下の複数(2つ以上)の器官系症状を含む。患者が呈した器官系症状は以下を含んだ:レベル1<1つ以上の(Major)皮膚症状基準>AND<1つ以上の
(Major)循環器系症状基準AND/OR 1つ以上の(Major)呼吸器系症状基準>。報告医師は、事象をアナフィラキシーの5カテゴリーのカテゴリー(1)と評価した。
事象アナフィラキシーは、重篤(入院)と分類され、因果関係は関連ありとして評価された:報告者は、以下の予防接種と症状アナフィラキシーとの因果関係を記したプレ
ベナー13、テトラビックアクトヒブビームゲン。
報告医師は、事象発現に至る他要因は無いと判断した。
報告医師の意見は以下の通り:その後のプレベナー13接種において、先行してプリックテストを施行したが、陰性であった。問題なく予防接種を施行できた。当日接種した
5つの予防接種はいずれもプリックテスト陰性であり、アナフィラキシーの原因は特定できなかった。
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)のバッチ/ロット番号に関する情報は、要請中であり、もし入手した時には提出される。
追加情報(01Nov2023):本報告は、再調査依頼への返答として連絡可能な同医師から入手した自発追加報告である。
更新情報:臨床検査値、経過欄へ事象詳細を追加。
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)のバッチ/ロット番号に関する情報は、要請中であり、もし入手した時には提出される。
追加情報(20Nov2023):本報告は、再調査依頼への返答として連絡可能な同医師から入手した自発追加報告である。
更新情報:報告者の詳細、被疑ワクチンの詳細(投与経路)
再調査は完了した。これ以上の追加情報は期待できない。

















6

再評価

7

ロタリックス(RT027)
アクトヒブ(V1D96)
プレベナー13(GG1281)
ヘプタバックス(W033507)
クアトロバック(A071A)

プレベナー13(GG1281)
アクトヒブ(V1D96)
クアトロバック(A071A)
ヘプタバックス(W033507)
ロタリックス(RT027)

2ヶ月・女性

2ヶ月・男性

なし

なし

本例は医師からの報告。情報入手経路は医薬情報担当者。
患者:2ヶ月、女性
被疑製品:経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン (ロタリックス内用液) 経口ドロップ(使用理由:予防)
併用製品:アクトヒブ (乾燥ヘモフィルスB型ワクチン(破傷風トキソイド結合体))、プレベナー13 (PNEUMOCOCCAL 13 VALENT CONJUGATE VACCINE)、ヘプタバックス-
II (HEPATITIS B VACCINE)およびDTP-IPV VACCINE (DIPHTHERIA VACCINE TOXOID + PERTUSSIS VACCINE ACELLULAR + POLIO VACCINE + TETANUS
VACCINE TOXOID)
出生体重:2408グラム
家族歴:なし
2023年09月29日
2023/9/29 接種当日
接種前の体温:36度5分 予防接種での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):無
10:34~10:36、A病院にてロタリックス内用液(1回目)投与開始、アクトヒブ(1回目)投与開始、プレベナー13(1回目)投与開始、ヘプタバックス-II(1回目)投与開始、DTP-IPV
VACCINE(1回目)投与開始。
1回目上記5種ワクチン接種した。(接種前に30分医院内に待機し、顔色、呼吸、蕁麻疹等注意して見るよう説明した)
10:44、アナフィラキシー(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なものおよび企業重篤)を発現、活力低下(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なもの)を発
現、蒼白(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なもの)を発現。
AM10:44顔色蒼白、ぐったりしたとの訴えあり、すぐ診察す。湿疹(重篤性:非重篤)を発現。全身蒼白。筋緊張なし、呼吸あり(RR40~50)、心拍数110、両下肢eczemaあ
り。予防接種によるアナフィラキシーの診断をした。
10:45エピペン0.15mg右大腿外側部へ筋注した。
10:49、意識レベルの低下(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なものおよび企業重篤)を発現、喘鳴(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なもの)を発現。
泣き(重篤性:入院または入院期間の延長が必要なもの)を発現。
接種後15分から意識レベル低下、全身蒼白、喘鳴を認めた。背中を刺激つづけた。約30秒後、啼泣あり。筋緊張あり。HR152、SpO2 97%。エピペン0.15mg筋肉注射1時
間弱、11:12救急車にてB病院へ搬送した。
接種後1時間での診察時は意識清明でバイタル異状なし、血液検査でも特記すべき異常所見なし。
アナフィラキシーの転帰は回復、意識レベルの低下の転帰は回復。
年月日不明
活力低下の転帰は回復、蒼白の転帰は回復、喘鳴の転帰は回復、泣きの転帰は回復、湿疹の転帰は報告なし。
治療製品:エピペン (アドレナリン)
【A病院(接種施設)】
対象疾病:
ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎、破傷風 Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症 B型肝炎 ロタウイルス感染症
症状:アナフィラキシー
【B病院(入院施設)】
対象疾病:
ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎、破傷風 Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症 B型肝炎 ロタウイルス感染症
症状:アナフィラキシー

本報告は、規制当局を介して連絡可能な報告者(医師)より入手した自発報告である。規制当局番号:v2310000700 (PMDA)。
2ヶ月の男性患児が、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13、2023/09/27 14:35、1回目、単回量、ロット番号:GG1281、使
用期限:2025/01/31、生後2ヶ月時、免疫のため、皮下、右腕、医療機器ロット番号:GG1281、医療機器使用期限:2025/01/31)乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキ
ソイド結合体)(アクトヒブ、2023/09/27 14:35、1回目、単回量、ロット番号:V1D96、有効期限:29Sep2024、免疫のため、左腕、皮下)沈降精製百日せきジフテリア破傷風
不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン(クアトロバック、2023/09/27 14:35、1回目、単回量、ロット番号:A071A、有効期限:03Oct2024、免疫のため、皮下、右三角筋)組
換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)(ヘプタバックスII、2023/09/27 14:35、1回目、単回量、ロット番号:W033507、有効期限:07Jun2025、免疫のため、皮下、左三角筋)
1価経口生ロタウイルスワクチン(ロタリックス、2023/09/27 14:35、1回目、単回量、約1滴、ロット番号:RT027、有効期限:30Nov2024、免疫のため、経口)を接種した。
患者に関連する病歴はなかった。患者の併用薬は報告されていない。
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等)はなかった。
臨床検査値は以下の通り:体温: (27Sep2023) 37.0度、注:ワクチン接種前体重:(不明日) 3504 g。
臨床経過:
患者の母親は、インフルエンザワクチン接種により 1 週間にわたり体調不良、湿疹、発熱を経験したことがある。患者の母方の祖母は、COVID-19ワクチンで呼吸困難と
アナフィラキシーを起こしていた。
患者の父親は猫アレルギーであった。
2023/09/27 14:35、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ)・13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)・クアトロバッ 2023/9/27 接種当日
ク・組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)(ヘプタバックスII)を投与し、その後、別の部屋で1価経口生ロタウイルスワクチン(ロタリックス)を投与しようとしたところ、
14:40(ワクチン接種から5分後)、下肢に発疹が出現した。表情がぼーっとしてきて、全身の皮膚が蒼白になり、四肢が冷たくなってきて、閉眼し、一瞬顔に赤みが差し、眼
を開いたが、すぐにまた全身蒼白になった。
14:42(ワクチン接種から7分後)、ボスミン0.05 mLを左大腿外側に筋肉内投与した。その時点で、SpO2 100%、脈拍138/分、呼吸数40/分。注射後、全身の皮膚に赤みが
差し、血行は改善し、表情も戻り、四肢の動きも出てきた。その後、救急車で別の病院へ搬送した(報告者が同病院の小児科へ引き継いだ)。
報告医師は次のようにコメントした:ワクチン接種前の全身状態は悪くなく、ワクチン接種を行ったが、その直後に発疹・全身の皮膚蒼白・意識レベルの低下を認めた。し
たがって、ワクチン接種による副反応、アナフィラキシーであると考えられた。ボスミン注射後に全身状態は回復したが、生後2ヶ月であるため、他院の小児科へ救急搬送
して入院することとなった。
アナフィラキシーの場合は医療機関への受診が必要である。
13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)とこの事象の因果関係は可能性大であるが、ヒブワクチン (tet tox)、ジフテリアワクチントキソイド、百
日咳ワクチン、3価不活化ポリオワクチン(vero)、破傷風トキソイドワクチン、およびB型肝炎ワクチン(yeast)との因果関係も可能性大であった。
報告医師は、事象を重篤(入院)に分類し、事象はワクチンに関連していると評価した。事象の他要因(他の疾患等)の可能性はなかった。前述の通り、以下の臨床検査
および処置を実施した。
13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)のデバイス構成部分が事象を引き起こした可能性はなかった。アナフィラキシー反応の結果として治療
措置が講じられた。
アナフィラキシーの分類評価(ブライトン分類):随伴症状の確認:皮膚症状・粘膜症状:発疹を伴う全身のかゆみ、循環器症状:意識レベルの低下または意識消失。 循環
症状:末梢循環機能低下(意識レベルの低下)。
症例定義(診断基準レベル)の確認:どのレベルでも確実に診断すべき項目(診断の必須要件)は、「突然の発症」、「急速な徴候の進行」、「(1 つ以上の (重度の) 皮膚症
状の基準)と(1 つ以上の (軽度) 循環器症状基準および/または (軽度) 呼吸器系基準)」。
カテゴリの確認:カテゴリ(2) レベル2。
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)のバッチ/ロット番号に関する情報は依頼中で、入手次第提出する。
追加情報(30Oct2023):本報告は、連絡可能な同じ医師から入手した自発追加報告である。更新情報:患者情報 (生年月日、身長、体重)、被疑薬情報 (経路、解剖学的
位置、使用期限、用量)、事象情報 (転帰の更新、中止日、医師の診断、入院期間) が含まれた。

1