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○令和6年度診療報酬改定への意見について(各号意見) 総ー7-2 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00236.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第576回 12/27)《厚生労働省》
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〔 歯


科 〕

基本的考え方

社会保障審議会(医療部会・医療保険部会)が取りまとめた令和 6 年度診療報酬改定の基
本認識には「全世代型社会保障の実現や、医療・介護・障害福祉サービスの連携強化、新興
感染症等への対応など医療を取り巻く課題への対応」が掲げられている。
少子高齢化といった人口構造の変化が急速に進む中、社会の活力を維持・向上し、全世代
型社会保障を構築する鍵は「健康寿命の延伸」であり、口腔の健康が全身の健康及び健康寿
命の延伸に寄与することが多くのエビデンスにより示される中、歯科医療の果たす役割や責
務は非常に大きいと考える。
具体的には、ライフコースに応じたう蝕や歯周病を含めた口腔疾患の重症化予防及び口腔
機能の維持・向上に資する歯科医療を「かかりつけ歯科医」が中心に提供することが重要で
ある。また、超高齢社会において増加する要介護者や基礎疾患を有する高齢者への歯科医療
や口腔健康管理への対応等を通じ、生活の質の向上に寄与することも責務である。加えて、
歯科医療機関を受診する患者像が多様化する中、かかりつけ歯科医を含めた多職種連携の強
化は重要で、適切な役割分担の下、医歯薬連携の推進をはじめ、リハビリテーション、栄養
管理、口腔管理に着目した様々な連携強化は推進すべきである。
歯科医療においても、医療 DX の推進による医療情報の有効活用、ICT の利活用、遠隔医
療の推進は重要な課題であり、今改定においてさらに推進していくべきである。加えて、
新型コロナウイルス感染拡大時の対応を踏まえ、新興・再興感染症の発生、まん延時にも
切れ目なく歯科医療が提供できるよう、平時からの連携協力を含めた歯科医療提供の体制
強化を進めることが重要で、改めて国民の健康・生命・生活を守る立場の歯科医療を再検
証すべきと考える。
一方で、重点課題の具体的方向性である「医療従事者の人材確保や賃上げに向けた取組」
について、医療従事者の賃上げが他の産業に追いついておらず、かつ求人倍率も高止まりし
ている状況において、歯科医療関係職種にも応分の対応が急務である。医療経済実態調査の
結果から、物価上昇を受けて多くの個人立歯科診療所では損益差額の減少が認められ、コロ
ナ関連補助金による下支えがほとんどなく、設備投資やスタッフの処遇改善もままならない
厳しい経営状況が続いていることが明らかになった。今後も「国民の健康な生活を支える」
という歯科医療提供者の本来の責務を持続的に果たしていくため、以下に掲げる事項を基本
方針と定め、歯科診療報酬について所要の改定を求める。


現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進(重点課題)
➢医療従事者の人材確保や賃上げに向けた取組
・ホスピタルフィーとしての評価



ポスト 2025 を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療 DX を含めた医療機能
の分化・強化、連携の推進
➢医療 DX の推進による医療情報の有効活用、遠隔医療の推進
・歯科医療における ICT 利活用の推進
・医療 DX に係る情報共有等、質の高い歯科医療提供体制への評価
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