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参考資料7 全国がん登録及び院内がん登録に係る課題と対応方針 中間とりまとめ (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36802.html
出典情報 厚生科学審議会 がん登録部会(第25回 12/11)《厚生労働省》
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② 情報の利用範囲(民間事業者の利用可否)の明確化
(課題)
○ 全国がん登録情報等は、法第 17 条のほか、法第 21 条第1項から第4項までに基づき、
厚生労働大臣から第三者への提供が行われている。また、都道府県がん情報及びその
匿名化を行った情報については、法第 18 条から第 20 条までのほか、法第 21 条第8
項又は第9項の規定に基づき、都道府県知事から第三者への提供が行われている。こ
のうち、法第 21 条第3項、第4項、第8項及び第9項では、利用者が「がんに係る調
査研究を行う者」、利用目的が「がんに係る調査研究」(がんの医療の質の向上等に
資するもの)のためと定められており、「がんに係る調査研究を行う者」の範囲や利
用がどこまで認められるかなど、条文上、利用範囲が不明確であることが課題となっ
ている。
○ これまでの議論においては、NDB等の他の公的データベースでは民間事業者を含む
幅広い主体による利活用を明文で認めていることや、がん登録推進法においては情報
が「民間によるものを含めがんに係る調査研究のために十分に活用」され、
「その成果
ががん患者及びその家族をはじめとする国民に還元」されることを基本理念としてい
ることなどを考慮し、民間事業者による利用も、利用目的や安全管理体制に応じて認
めていくべきであるとの意見があった。
○ 一方で、民間事業者への提供の可否の判断に当たっては、一定の基準が必要ではない
かという意見や、安全管理措置について、特に委託がなされている場合には、慎重に
判断すべきではないかという意見があった。
(対応方針)
○ 全国がん登録データベースに蓄積した情報の利活用をより広い主体に認めることは、
がん医療の質の向上等のために必要であるから、「がんに係る調査研究を行う者」に
ついて、民間事業者が除外されるものではないと解するべきである。
○ 一方で、全国がん登録で収集された情報は、健康関連情報という機微な情報であるこ
と、公費を用いて収集したデータであることから、民間事業者への提供の可否を個別
に審査するに当たっては、主たる利用目的が法に定める「がんに係る調査研究」に該
当するものであって、
「がんの医療の質の向上等に資するもの」であることを前提に、
それが治療法や医薬品の開発等を通じ、広く一般国民の利益となることが期待できる
か、特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行うものでないか等を個別
に審査し、「相当の公益性」が認められる場合に提供を可能とするといった、一定の
基準が必要である。特に、公益性と企業の利益との関わり合い(主たる目的が何か)
や、委託関係及び委託先での利用状況等を含めた情報の管理体制等に留意するべきで
ある。
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