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○医薬品の新規薬価収載について 総-5-4 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00223.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第564回 11/15)《厚生労働省》
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3. 臨床成績
1) 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎(成人)及び 2) 同(小児)の承認時に評価を行った主な
臨床試験の成績を示す。
1) 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎(成人)
(1)ステロイド外用薬併用 国際共同第Ⅲ相試験(R668-AD-1224 試験)
【試験の概要】
Medium potency(日本の分類ではストロングクラスに相当する)以上のステロイド外用薬(以下、
「TCS」

で効果不十分なアトピー性皮膚炎患者(目標例数 700 例)を対象に、TCS 併用下での本剤の有効性及び
安全性を検討するため、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験が日本、米国等の 14 カ国で実
施された。
本試験は、投与期(52 週)及び追跡調査期(12 週)より構成され、用法・用量は、本剤 300 mg(初回
600 mg)を 2 週若しくは 1 週間隔又はプラセボを 52 週間皮下投与することと設定された。ベースライン
時の 7 日以上前から一定用量の保湿外用薬を併用することと設定され、ベースライン時より TCS 治療を
開始し、その後、病勢が収束した場合には中止することとされた1)。2 週目以降に耐え難い症状が出現し
た場合には、救済治療2)が可能とされた。
投与 16 週後の医師による全般評価スコア(以下、
「IGA」
)が 1 以下かつベースラインから 2 以上減少し
た被験者の割合(以下、
「IGA≦1 達成率」
)及び Eczema area and severity index(以下、
「EASI」
)スコアが
ベースラインから 75%以上改善した被験者の割合(以下、
「EASI-75 達成率」
)が co-primary endpoint とさ
れた。
対象となる患者は、18 歳以上のアトピー性皮膚炎患者で、スクリーニング時に以下の基準を満たすこ
ととされた。
(主な選択基準)
米国皮膚科学会統一診断基準で 3 年以上前に診断
IGA スコア 3 以上、EASI スコア 16 以上、体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合 10%以上、
及びそう痒数値評価スケール(以下、
「NRS」
)スコアの最高値の平均値 3 以上
6 カ月以内に、TCS で効果不十分である旨の記録がある:効果不十分とは、Medium potency 以上の
TCS(必要に応じてカルシニューリン阻害外用薬(以下、
「TCI」
)を追加)を少なくとも 28 日間又は
添付文書で推奨される最長期間のいずれか短い方の期間、連日投与しても寛解又は疾患活動性が低
い状態(IGA スコア 0~2)を維持できないことと定義された。過去 6 カ月間にアトピー性皮膚炎に
対する全身性治療の記録がある患者も TCS で効果不十分とみなされた。

1)

皮膚炎の活動性が高い部位に対して Medium potency の TCS を 1 日 1 回外用し、病勢が収束した後に Low potency(日本の分類ではウィ
ーク~ミディアムクラスに相当する)の TCS に切り替え 1 日 1 回 7 日間外用後、中止することとされた。再燃した場合は、Medium
potency の TCS から再開することとされた。Medium potency の TCS でも軽快しない場合は、安全性を考慮の上、High potency(日本の
分類ではベリーストロングクラスに相当する)以上の TCS を使用することとされた。
2)
救済治療は、High potency 以上の TCS、経口ステロイド薬及び非ステロイド性免疫抑制薬が医師の裁量で使用可能とされた。救済治療
として経口ステロイド薬若しくは非ステロイド性免疫抑制薬の投与又は光線治療が行われた場合、治験薬の投与は中止され、当該救済
治療薬の最終投与から半減期の約 5 倍以上又は光線治療の実施から 1 カ月以上経過した後に治験薬投与を再開することが可能とされ
た。

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