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医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表 (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00013.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和5年度第1回 7/20)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

23 炭疽菌感染

24 炭疽菌感染

25 狂犬病

出典

概要

ProMED-mail
20220623.8704021

ロシアの地方の住民(女性)が炭疽菌に感染したことが報告された。患者は
子ウシの解体中に感染したと考えられ、当初、指にできた小さな病変に注意
を払わなかったが、次第に大きくなり痛みを感じるようになった。感染症病院
に入院し、抗生物質による治療を受け、生命への影響はない。ロシアの地域
では家畜への大規模なワクチン接種が行われているが、今回の子ウシはワ
クチン接種がなされていなかった。炭疽菌のヒトからヒトへの移行例は一般
的に非常にまれであり、今回の感染が蔓延する根拠にはならないと消費者
監視機関はコメントしている。

Tropical Medicine and
Health. 50:52(2022)

2018年5月6日に、ウガンダの地方でウシ3頭が突然死亡し、この死亡したウ
シの屠殺と消費に関与した住民に、炭疽菌の感染が報告された。牛肉のい
ずれかを受け取った住民95人に対してコホート調査が実施され、炭疽菌によ
る皮膚病変が認められた患者22人に感染が確認された。これら患者は、屠
殺、廃棄物の処理、肉の運搬が感染のリスクを高めたことが分かった。この
事例を元に炭疽菌の可能性に関する監視の強化、突然死の家畜の死骸の
消費をしないことを農畜水産省に提案した。

ProMED-mail
20220820.8705126

原材料対象である、ブラジル/Minas Geraisのウシの狂犬病発症について報
告する。Muzambinho(MinasGerais)のウシにおける狂犬病陽性症例数は6
例に増加した。さらに別の汚染動物の結果は、lnstituto Mineiro de
Agropecuaria(IMA)によって木曜日(2022年8月4日)に確認された。Luzia
Adao e Silvaによると、IMA de Pocos de Caldasの地域調整の動物技術アド
バイザーは、当該固体は自治体における最初の狂牛病発症の生産者に属
していたことが判明。市町村農務省は、保健サーベイランスとともに2022年7
月23日に、最近数週間に死亡した3頭のウシが狂犬病陽性であったことを確
認した。先週は新たに2症例の感染が確認された。県によると、他にも、疾患
の兆候を示し死亡した固体の報告がなされている。市はIMAが症例をモニタ
リングしており、吸血コウモリを抑制するプロジェクトを含む農業防御行動を
すでに推進していることを通知した。IMAは現在の状況をアウトブレイクと分
類した。政府機関、吸血コウモリの捕獲を求めて市内の清掃を行うことを通
知した。吸血コウモリは、この疾患の主要な伝播固体であると考えられてい
る。当局は、生産者はすべてのウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジの家畜に狂犬病ワ
クチンを接種し、1回目の接種から30日後に追加接種を行い、毎年再接種し
なければならないことを強調している。3カ月齢以上のイヌやネコにも狂犬病
ワクチンを接種すべきである。狂犬病は動物とヒトの間で伝播する人獣共通
感染症であり、実質的に感染したすべての動物に死を引き起こす。県はま
た、動物の神経徴候を観察する生産者は、それらを隔離し、唾液との接触が
ないように留意し、直ちに獣医を受診すべきであると述べている。コウモリを
扱う場合、ガイドラインでは動物の捕獲を試みるのではなく、Health
Surveillanceへコンタクトすることを推奨している。

日本赤十字社では、E型肝炎ウイルス(HEV)輸血感染防止対策として、2020
年8月よりHEV NATスクリーニングを導入した。全国の献血者集団における
HEV感染状況を明らかにするため、HEV陽性献血者検体の解析を行った。
昨年度の本学会で中間報告を行ったが、今回1年分の結果が得られたので
報告する。導入後1年間で5,075,100例のHEV NATを実施し、陽性2,804例に
ついて解析した。陽性率から年間新規HEV感染者数を推定し、HEV感染届
け出数を顕性感染と仮定した場合のHEV顕性化率を算出した。検体が確保
できた2,795例についてHEV RNA濃度をreal-time RT-PCR法で、HEV交代
(IgM/IgA/IgG)をELISAで測定した。また、HEV genotypeを決定した。HEV
NAT陽性率は0.055%(男性0.060%、女性0.046%)、年齢中央値は45歳、
ALT中央値は22IU/Lであった。陽性率に季節性はみられなかった。年間新
E型肝炎ウイルス 日本輸血細胞治療学会
26
規HEV感染者数は約17万人(男性10万人、女性7万人)、HEV不顕性感染率
検査陽性
誌. 68(2022)287
は99.7%と推定した。HEV RNA濃度が決定できた1,421例の定量値の平均は
2.5logIU/mLであった。HEV-IgM/IgA/IgG抗体すべて陰性(感染初期)は
76%、いずれかの陽性(感染中-後期)は24%であった。また、genotypeが決
定できた1,116例は、HEV-3が1,103例(99%)、HEV-4が13例(1%)であっ
た。系統樹上では地域特有のクラスターが見られ、同一配列株も多数存在し
た。さらに各クラスターには豚由来株と高い相同性を示す株も確認できた。
【考察】多様なHEV株が幅広い世代において首都圏を中心に東日本に広く蔓
延している状況が明らかとなった。また、豚由来株と共に全国各地にクラス
ターが存在していたことから、豚肉が重要なHEV感染源であることが改めて
示唆された。陽性献血者の多くは不顕性感染であり、One Healthの理念に
基づいた全国規模の抜本的な対策が必要である。

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