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資料2-4 ワクチンの安全性に関する評価について[3.0MB] (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33888.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第1回 6/29)《厚生労働省》
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する安全対策を講ずるにあたって、検出されたシグナルを迅速に検証する観点から行うものであり、レ
セプトデータを用いた学術的な疾患定義の妥当性の検証には更なる検討を要することに留意を要する。

<疾患定義について>
○ ワクチン接種後の「肺塞栓症」の発症については、現時点では因果関係の
有無を含め、機序も明らかでないことから、急性発症や慢性発症等の発症様式
を想定することは難しい。また、肺動脈は動静脈シャントが存在しない一般的
な血液循環において解剖学的観点から体静脈の終点にあたることから、いずれ
の体静脈の部位に血栓が存在しても理論上、肺塞栓症をきたしうる。これらの
背景を踏まえ、別添2のとおり、非ワクチン接種群の疾患定義について、国際
疾病分類第 10 版(2013 年版)の ICD-10 コードを用いて静脈血栓に関連した
疾患を網羅的に抽出した。このうち、最も狭義の疾患定義として、肺塞栓症 I26
コードのうち、急性発症の血栓症のみに限定した群を①群と定義した。次に、
①群に加え、慢性血栓の存在下に急性血栓形成をきたすことを想定した群も加
えた群を、②群と定義した。さらに、②群に加え、解剖学的部位情報を含まな
い静脈血栓症まで含めた群を、最も広義の③群として定義し、計3群に分類し
た。
なお、「肺塞栓症」においては、外傷時や出産時に空気塞栓、羊水塞栓症、
脂肪塞栓をきたすことがあるが、これはワクチン接種によらない明らかな誘因
であることから、米国 Vaccine Safety Datalink(VSD)に準じ、肺塞栓症の 14
日以内に以下の#の症状を発症した事例については除外することとした。


physical trauma code (V00-Y99)、 O88.0(Obstetric air

embolism 産科的空気塞栓)
、 O88.1

(Amniotic fluid embolism 羊水塞栓症)
、 T79.1(Fat embolism(traumatic)脂肪塞栓症(外傷性)


なお、physical trauma code (V00-Y99)は、傷病名ではないため、レセプト情報では一部を除き登録さ
れない。網羅的な除外のためにはさらなる精査が必要であり、現時点で除外できているのは限定された
疾患に留まることに留意。

<抽出方法について>
○ 次に、レセプト情報を用い、実際に「肺塞栓症」を発症した者を推計する
ために、前述の※部分の留意事項に留意しつつ、以下のような条件付け抽出を
行った。
・「肺塞栓症」は疾患特性上、入院治療を原則とすることから、医科入院レ
セプト及び DPC レセプトを使用し、レセプトに付与された傷病名コードを
用いて、
「肺塞栓症」を発症し、入院した者の数を推計した。また、疑い病名
は除外することとした。
・COVID mRNA ワクチンの使用状況、副反応検討合同部会におけるこれまで
の副反応疑い報告全般に係る性・年齢別の分析方法等に照らし、12 歳〜39
歳、40〜64 歳、65〜74 歳、及び 75 歳以上それぞれについて、男女別に層別

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