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資料3 冨山 構成員提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_mirai/dai5/gijisidai.html
出典情報 こども未来戦略会議(第5回 6/1)《内閣官房》
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第5回こども未来戦略会議意見書
2023 年 6 月 1 日
株式会社経営共創基盤
IGPI グループ会長 冨山和彦
・今回の政策体系のなかでもっとも重要な部分は、基本理念に示された、もっぱら終身年功
制で働く男性正社員が職場の主役であり家計の稼ぎ手である(女性は家で家事と子育てを
主業とする)という古い標準モデルからすべての企業、すべての男性、女性が脱却し、多様
な生き方、働き方に中立的、かつ世の中全体が「共働き、共育て」フレンドリーで子供を産
み育てる男女を祝福し応援する社会構造、経済構造、職場構造へ大転換することである。
・これは新しい資本主義実現会議で議論されている、流動的な労働市場への抜本改革、人的
資本を中心とした経済システムへの大転換と表裏一体の関係にあり、これが実現すること
で男女を問わず若年層の所得が持続的に増加し、若い世代が経済的にも社会的にも結婚し
子供を産み育てることに希望を持てる社会の実現につながる。
・財源の問題はもちろん重大な課題ではあり、幅広い関係者、ステークホルダーの合意形成
を期待するとともに、ここでも労働時間などの「共働き、共育て」にフレンドリーな企業、
すなわちホワイトな企業を社会保険料負担などの面で優遇するインセンティヴの組み込み
を期待する。
・加えて、広範にわたる制度的な改革や労働慣行の改革など、長年にわたり停滞してきた新
しい働き方、新しい育て方への実態の変革の重要性を忘れてはならず、そのためには官も民
も、それぞれの役割で地道に様々な制度改革、運用改革を積み重ねること、その過程で必ず
総論賛成各論反対が生じる難しい改革を、リーダー層が覚悟を決めて営々と継続し、加速す
ることが、絶対に必要である。
・今回の一連の議論、そして3年間の集中取り組みは、この長く難しい改革、しかし成功す
れば我が国が再び明るい未来へと歩み出す改革の、スタートの号砲であることを経営者の
一人として政官財労学の皆さんと共有したい。
・最後に、長い取り組みにおける次のステップの課題として、女性の社会進出を所与とした
場合に避けて通れない、出産年齢の上昇傾向との関連で、妊孕性の向上支援に関する科学的、
体系的、包摂的な取り組みの強化を、イスラエルなど海外事例も参考にしながら検討するこ
とを期待する。この計算式は不変かつ普遍なので。
-カップル数×持ちたい子供の数×妊孕性≒出生数