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参考資料8             新型コロナワクチン「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)」(モデルナ・ジャパン株式会社)添付文書 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00059.html
出典情報 第92回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(3/10)《厚生労働省》
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9. 特定の背景を有する者に関する注意
9.1 接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、健康
状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、
予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、
同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
[8.2 参照]
9.1.1 血小板減少症又は凝固障害を有する者、抗凝固療法を施行
している者
本剤接種後に出血又は注射部位に血腫があらわれるおそれがある。
9.1.2 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天
性免疫不全症の者がいる者
本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。
9.1.3 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障
害等の基礎疾患を有する者
[9.2、9.3 参照]
9.1.4 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発
疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
[8.3、9.1.6、11.1.1 参照]
9.1.5 過去にけいれんの既往のある者
9.1.6 本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者
[8.3、9.1.4、11.1.1 参照]
9.2 腎機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.3 参照]
9.3 肝機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.3 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
9.6 授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継
続又は中止を検討すること。本剤及び本剤に対する抗体のヒト
乳汁中への移行は不明である。
**9.7 小児等
12歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態
を十分に観察すること。一般に生理機能が低下している。

14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザ
ブル品を用い、被接種者ごとに取り換えること。
14.1.2 使用前に、遮光して冷蔵庫(2~8℃)又は常温(15~25℃)で
解凍すること。また、解凍後に再凍結しないこと。
14.1.3 使用前であれば、解凍後、遮光して2~8℃で最長30日間、
8~25℃で最長24時間保存することができる。いずれの場合も有
効期間内に使用すること。
14.1.4 使用前に常温に戻しておくこと。
14.1.5 本剤の1バイアルには1回の接種用量0.5mLとして5回接種
分の薬液が充填されている。
14.1.6 使用前にバイアルに変色、異物の混入その他の異常がない
かを目視で確認し、異常を認めたものは使用しないこと。
*14.1.7 吸引の前に容器を静かに回し、混和すること。振り混ぜな
いこと。吸引の際には容器の栓及びその周囲をアルコールで消
毒し、注射針をさし込み、所要量を吸引すること。この操作に
当たっては、雑菌が迷入しないよう注意すること。
14.1.8 栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しないこと。
14.1.9 一度針を刺したバイアルは、遮光して2~25℃で保存し、
12時間以上経過したものは廃棄すること。
14.2 薬剤接種時の注意
14.2.1 通常、上腕三角筋に筋肉内接種すること。静脈内、皮内、
皮下への接種は行わないこと。
14.2.2 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.2.3 組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
(1)針長は、筋肉内注射に足る長さで、組織や血管あるいは骨に
到達しないよう、被接種者ごとに適切な針長を決定すること。
(2)神経走行部位を避けること。
(3)注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた
場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

11. 副反応
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副反応
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
[2.3、8.3、9.1.4、9.1.6 参照]
11.1.2 心筋炎、心膜炎(頻度不明)
[8.4、15.1.1、15.1.2 参照]
**11.2 その他の副反応
1%以上
1%未満
局所症状
疼 痛( 9 2 . 2 % )a )、 腫 そう痒感、じん麻疹
(注射部位) 脹 ・ 硬 結( 1 6 . 1 % )a )、
発赤・紅斑(11.9%)a)、
遅発性反応(疼痛、腫
脹、紅斑等)b)
a)
精神神経系 頭痛(65.3%)

頻度不明

急性末梢性顔面神経麻
痺、感覚鈍麻、錯感覚

15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 海外において、コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン
(SARS-CoV-2)接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている。初
回免疫において報告された症例の多くは若年男性であり、特に2
回目接種後数日以内に発現している。また、大多数の症例で、
入院による安静臥床により症状が改善している1)。[8.4、11.1.2
参照]
15.1.2 接種開始後の国内副反応疑い報告における心筋炎、心膜炎
の報告率と、国内の医療情報データベースを用いて算出した一
般集団から推測される心筋炎、心膜炎の発現率とを比較したと
ころ、初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)2回
接種後の若年男性で頻度が高いことが示唆された 2)。[8.4、
11.1.2 参照]
15.1.3 海外において、皮膚充填剤との関連性は不明であるが、皮
膚充填剤注入歴のある被接種者において、コロナウイルス修飾
ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)接種後に、皮膚充填剤注
入部位周辺の腫脹(特に顔面腫脹)が報告されている。
15.1.4 海外において、スパイクバックス筋注(1価:起源株)接種
後に、主に手足の浮腫、低血圧、血液濃縮、低アルブミン血症
等を呈する毛細血管漏出症候群の再燃が報告されている。
17. 臨床成績

a)
消化器
悪心・嘔吐(22.9%)
筋・骨格系 筋肉痛(58.6%)a)、関
節痛(43.0%)a)
皮膚
発疹
血液
リンパ節症(22.2%)a,c)
その他
疲労(69.4%)a)、悪寒 顔面腫脹
( 4 4 . 4 % )a )、 発 熱
(14.5%)a)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(追加免疫)
初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)0.5mLの2回接種及び
追加免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)0.25mLを1回接種し
た※18歳以上の者を対象に、追加免疫1回目から3ヵ月以上後に本剤0.5mL
又はスパイクバックス筋注(1価:起源株)0.25mLを1回筋肉内接種したと
きの免疫原性、安全性、反応原性を検討した。追加免疫2回目として本剤
を接種した437例、スパイクバックス筋注(1価:起源株)を接種した377例
のうち、追加免疫2回目接種前のSARS-CoV-2検査結果※※が陰性で免疫原
性評価が規定どおり行われた本剤群334例、スパイクバックス筋注(1価:
起源株)群260例を対象に、接種後28日の起源株及びオミクロン株に対する
血清中和抗体価及び中和抗体応答率を評価した。結果は表1のとおりで
あった3)。

スパイクバックス筋注(1価:起源株)の承認用量は初回免疫0.5mL、追
加免疫0.25mLである。
※※
RT-PCR検査又は抗体検査

a)臨床試験において電子日誌により収集した副反応の発現頻度
b)接種後7日目以降に認められることがある
c)注射部位と同じ側の腋窩の腫脹又は圧痛

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