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(参考資料2)全世代型社会保障構築会議報告書(令和4年12月16日) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30572.html
出典情報 社会保障審議会(第31回 1/30)《厚生労働省》
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とって、その生活維持の重要な支えとなる「住まい」の確保を社会保障の重要な課題として
位置づけ、本格的に取り組まなければならない。

2. 全世代型社会保障の基本理念


日本の社会保障は、戦後 70 年以上の歴史の中で、国民生活の安定や経済社会の発展
に大きく貢献してきた。一方で、これまで、時々の情勢に応じて制度改正を重ねてきた結果
として、各制度は複雑化・専門特化し、制度ごとの縦割りや制度間の不整合といった問題も
指摘されている状況にある。



こうした中で、社会保障の全体像をいま一度俯瞰し、その再構築を図ることが、「全世代
型社会保障」に求められていることである。その基本理念は、「1.目指すべき社会の将来
方向」を踏まえ、以下の5点に集約することができる。これらの基本理念に基づいた社会保
障の構築は、国民一人ひとりが、互いにリスクに備え合い、社会に参加する個人として、そ
れぞれの生き方を自ら選択することができ、その生き方が尊重される社会を創る上での不
可欠な条件と言える。

◆ 「将来世代」の安心を保障する
「全世代型社会保障」とは、全ての世代にとって安心できる社会保障である。この「全世
代」は、若年期、壮中年期及び高齢期はもとより、これから生まれる「将来世代」も含むもの
として考える必要がある。
将来にわたって社会保障制度を持続させ、将来世代が安心して暮らしていけるようにす
るためには、負担を将来世代へ先送りせず、同時に、社会保障給付の不断の見直しを図る
必要がある。そして、社会保障を含む経済社会の「支え手」を増やしながら、今の世代で制
度を支えていくことを基本理念に置かなければならない。このことは、現在の現役世代の安
心を確保することにもつながるものである。
◆ 能力に応じて、全世代が支え合う
「全世代型社会保障」は、年齢に関わりなく、全ての国民が、その能力に応じて負担し、
支え合うことによって、それぞれの人生のステージに応じて、必要な保障がバランスよく提
供されることを目指すものである。
超高齢社会にあっては、社会保障は世代を超えた全ての人々が連帯し、困難を分かち
合い、未来の社会に向けて協力し合うためにあるという認識を、世代間対立に陥ることなく、
全ての世代にわたって広く共有していかなければならない。すなわち、「全世代型社会保障」
の要諦は、「社会保障を支えるのは若い世代であり、高齢者は支えられる世代である」とい
う固定観念を払しょくし、「全世代で社会保障を支え、また社会保障は全世代を支える」とい
うことにある。
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