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総-7参考1-4○在宅自己注射について (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00168.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第531回 11/9)《厚生労働省》
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中医協 総一7参考1一4
4 。 . 1 1 9
令和4年7月1日
厚生労働大臣
後藤 茂之 殿 mi
一般社団法人 日本血溢学会!上)
理事長 松村拘り
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ニーニーーーー Ps =
カプラシスマブ製剤の在宅自己注射指導管理料算定対象薬剤への追加に関する要望書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は当学会の活動に格別のご高配を賜り、
厚く御礼申し上げます。

後天性血栓性血小板減少性紫斑病 (TTP) は、 重度の血小板減少症、 溶血性貧血、及び騰器虚血を特徴
とし、生命を玲かす免疫介在性の血栓性微小血管症であり、指定難病に指定されています。 後天性 TTP
は、a disintegrin and metalloprotease with thrombospondin type 1 motf, member 13 (ADAMTS13) を阻
害する自己抗体が原因で生じ、超高分子量 von Willebrand 因子多量体の処理が適切に行われんなくなりま
す。その結条、 von Willebrand 因子への血小板の結合・海集を通じ、微小血管の形成を生じさせます。
現在、血涯交換と免疫抑制薬の組み合わせが主な治療法であり、これら治療法によって疾患関連死亡率
が減少したにゃも関わらず、 依然として重大な合併症は発生しています。 また、 現在においてもその死亡率
は最大 20%に玉ることから新たな治療薬の登場が待たれんていました。

カプラシズマブ製剤 (以下、本剤) は、河一の 2 つのヒト化免疫グロブリン重鎖ばメインと 3 個のア
ラニンから成るリンカーによって結合された製剤であり、 yon Willebrand 因子の A41 ドメインに結合する
ことで、血小板の接着及び凝集を押制する革新的な薬理作用を有しています。そして現在、後天性 TTP
を適応症と して国内製造販売承認申請が行われており、新たな治療選択肢の一つとして期待されており
ます。

国内臨床試験では、本剤は後天性 TTP と診断された愚者に対して、通常、1 日 1 回 30 日間投与きれ
ており、 既に市販されている海外と同様、入肝治療中から投与を開始し、 退院後は患者による自己投与が
なされていました。 自己投与にあたっては、軒者は入院中に適切な指導を受け、その適格性が確認されて
いました。とのように目己投与導入のための適切な管理を行うことで、本剤の使用を妨げるような安全
人性上の問題は見られていないことが示されています。 また、 海外臨床試験においては、 本剤投与群におい
て入院期間め短縮が認められ、医療資源の適正化にも繋がることゃ示唆されています。 以上の了臨床試験
の実施状況に加え、 退院後の連日の通院に伴う患者の身体的、 時間的負担の軽減を考慮すると、 本剤が本
邦において在宅自己投与ができることが必要であると考えます。

なお、本剤は 2018 年に欧州で最初に承認され、その後米国で承認を受け、 現在は国際血栓止血学会
イドラインでも投与推奨が記されています。また、多くの国で在宅自己注射によって疾患管理がなされ
ていますが、後天性 TTP が極めて重篤な疾患であるととに加えて、日本国内では治験での少数例の経験
しかないことから、実臨床では慎重な運用が必要です。カプラシズマブ製剤の在宅自己注射が認められ
た場合には、日本血液学会からゃ適切な情報を発信し、安全な診療のための啓発活動を継続していく予
定です。

以上の状況を鑑み、当学会としては、カプラシズマブ製剤が薬事承認された際には在宅自己注射指導管
理料算定対象薬剤としての追加を要望するるのです。

(〇

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