よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料2-1 「成長と分配の好循環」の起点となる人への重点投資(有識者議員提出資料) (2 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/1005/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(令和4年第12回 10/5)《内閣府》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

 教育訓練や資格取得の出口として、そのスキル・資格に対して、どのような求人がありどの
程度の賃金を得ることができるのかを官民連携で見える化すべき。そのために次のような
デジタルツールを積極活用し、個人が得た高いスキル・資格がより高い賃金へと着実に結
び付く環境を整備すべき。
 職業情報を見える化する「jobtag」(日本版O-NET)3は、職業ごとに必要なスキル・資格と
その習得のための講座等の情報や、スキル・資格ごとにまとめた求人情報、転職の決
め手となる賃金情報の拡充4を実施すべき。
 個人の資格・能力を見える化する「マイジョブ・カード」(ジョブカードのデジタル化)5は、今年
度中に確実に開始するとともに、jobtagとの連携により、例えば、適性のある業種・ジョ
ブや適正な賃金水準等の情報を個人が得られるよう整備を進めるべき。
 教育訓練給付(個人の自発的な訓練費の一部を支援)のうち、特に支援が手厚い「専門実践教育
訓練給付」は、講座開設が事業者からの申請方式となっており、デジタル関連の講座が少
ないなどの訓練分野の偏りや地域偏在が見られる。地域ごとに産官学の協議会を設けるな
ど、企業ニーズを汲み取り、地域主導で必要な講座を開設する仕組みを創設すべき。
3.女性雇用の正規化の推進による様々な課題の解決
非正規労働者の正規雇用への転換が重要である中、とりわけ女性雇用の正規化は、労働力
の増加、マクロの賃金上昇と男女の賃金格差是正、貧困からの脱却など、幅広い課題解決に
つながる。子育て支援を含め女性雇用の正規化を強力に支援すべき。
 「キャリアアップ助成金」(従業員の正規化を行う事業者を支援)は、コロナ禍でも年間10万人程度
の正規雇用への転換を生み出しており、女性雇用の正規化を下支えしているとみられる6。
雇用保険二事業内の企業への教育訓練支援と組み合わせて、更にその効果を高めるべき。
 勤務地や勤務時間、職務などが限定される多様な正社員の広がりは、女性が正規化しや
すい環境を生む。日本に合った職務給への移行に向けて、必要となる就業場所・業務の変
更の範囲の明示といった労働契約関係の明確化等の環境整備を推進すべき。
 最低賃金の引上げは、それ自体が正規・非正規間の待遇格差の是正につながる。また、社
会保障について働き方に中立的な制度改革を進めていけば、将来的には、女性の就労を
妨げる、いわゆる106万円の壁など就労調整の解消にも寄与する。こうした観点からも、で
きる限り早期に1,000円以上となること目指すべき。また、福祉等の現場で働く方々の処遇
改善に向けた取組も推進すべき。

3

求職者等の就職活動や企業の採用活動等を支援するため、様々な職業に関する、仕事の内容を細かく分解した作業に関する
情報や、その仕事をするのに必要な技術・技能の情報等が集約されたWebサイト。
4
現状は、全国・各都道府県の平均の年収や求人賃金のみが掲載されているが、非正規雇用者にとって重要な時給や、統計デ
ータの個票情報等の活用により賃金分布やスキルレベルごとの水準等の情報を追加することが考えられる。
5
ジョブ・カードをオンライン上で作成、登録、更新できるWebサイトであり、マイナポータルとの連携を含む今年度中の運用開始が
予定されている。
6
2019~2021年度について、正規雇用者数の増加は年平均28万人(男性1万人減、女性29万人増)であるのに対し、キャリアアッ
プ助成金による有期雇用労働者等から正規雇用労働者等に転換した労働者数は年平均11万人(28万人の約4割の規模)。

2