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06【参考資料2】感染症危機対応医薬品等の利用可能性確保に関する検討会報告書 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26623.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会(第29回 7/6)《厚生労働省》
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公衆衛生危機管理における医薬品等の確保に関する重点感染症の
考え方及び暫定リストについて
令和4年3月31日
感染症危機対応医薬品等の利用可能性確保に関する検討会

1.基本的考え方について


新型コロナウイルス感染症の流行においては、危機に対応するためのワク
チンや治療薬といった医薬品の確保の重要性が浮き彫りとなった。こうした
課題は国際的にも高い関心事項であり、2021年に英国で開催されたG7コー
ンウォール・サミットにおいては、感染症の診断薬、治療薬、ワクチンの開発
を100日以内で達成するために政府、業界、国際機関がとるべき取組の提言で
ある100日ミッションの後押しと進捗管理を行うこととなった。



我が国においても、今後発生する可能性のある感染症による公衆衛生上の
危機から国民の生命と健康を守るためには安全で有効な対抗手段となる医薬
品等を適時的かつ確実に利用可能にすることが望まれる。このため、当検討
会にて、公衆衛生危機管理において、救命、流行の抑制、社会活動の維持等、
危機への医療的な対抗手段となる重要性の高い医薬品や医療機器等(以下「危
機対応医薬品等(MCM: Medical Countermeasures)」という。(別添1))の利
用可能性を確保することが必要な感染症(以下「重点感染症」という。)につ
いて、その考え方及び暫定リストの整理を行った。

○ MCMについては、平時では、その需要が限られることや発生が少ないために
その効果が十分評価できないこと、一方で、危機発生時には突発的に莫大な
需要が発生する、といった特徴がある。そのため、MCMの研究開発及び確保に
ついては、民間主体の市場原理では対応できず、政策的な対応を要する。MCM
の開発及び確保のためには、企業活動としての研究開発に取り組むための開
発インセンティブが必要になると共に、緊急時の承認制度や、迅速な製造及
び調達・配布のオペレーション等の検討が必要となる。当然のことながら、こ
れらは危機発生前の平時に十分に取り組まれ準備されていることが不可欠で
ある。


昨今の新型コロナウイルス感染症の対応においては、未知の感染症への迅
速な対策が迫られたが、未知の感染症に対する医薬品の迅速な開発には、さ
まざまな要素技術及び転用可能な候補薬、国際フレームワークへの参画等の
調達戦略や大量生産技術とキャパシティが求められる他、迅速な開発・承認
メカニズムや検知能力の確保等が求められ、既知の感染症に対する治療薬等
の開発を通じた、MCM開発に必要な知見及び技術の事前の集積が重要となるこ
とが改めて明らかとなった。
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