よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


1 新規技術(12月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)(別紙1-1)[742KB] (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

別紙1-1-1

様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:歯科用 OCT 画像診断装置を用いた、シェーグレン症候群患者に対する、
不顕性齲蝕の検出率の向上、および管理療法
適応症:シェーグレン症候群患者
内容:
(先進性)
光干渉断層計(OCT)は光を用いて生体組織や生体材料の断面を画像化する装置であ
り、放射線を用いずに精度の高い画像を撮影ができる(1,2)。OCT は被曝リスクがなく妊
婦や小児に繰り返し使用できる大きな利点がある。また、高解像度の画像が得られ歯科領
域にて近年、齲蝕の診断に必要な情報量の取得が可能なサイズ化となり、さらに口腔内に
挿入できる小型プローブを具備した歯科用 OCT が開発された。2020 年に歯科用の医療
機器として薬事承認が得られている(3)
。OCT の画像を用いれば、視診やエックス線写
真では識別が難しい歯の内部に生じた不顕性齲蝕を早期に診断することができる(4,5)。
齲蝕リスクが高いシェーグレン症候群の患者に対し、OCT を用いて齲蝕の早期発見と MI
(Minimal Intervention)治療を継続的に実施することができる。
1. 角 保徳, et al. 光干渉断層画像診断法の歯科臨床への応用.口腔用 OCT 機器開発と
歯牙齲蝕への応用.日本歯科医師会雑誌.2008; 60(12): 1210-22.7.
2. 島田 康史, et al. 光干渉断層計(OCT)による歯の疾患と加齢的変化の診断. 日本歯科
医師会雑誌. 2019;72(2):109-18.
3. 佐川隆信.
「OCT の進展」オクティナ.日本歯科理工学会誌.2021;40(2):137-138.
4. Shimada Y, et al. Validation of swept-source optical coherence tomography (SSOCT) for the diagnosis of occlusal caries. J Dent. 2010;38(8):655-65.
5. Shimada Y, et al. Noninvasive cross-sectional imaging of proximal caries using
swept-source optical coherence tomography (SS-OCT) in vivo. Journal of
Biophotnics 2014; 7(7): 506-13.
(概要)
OCT は生体に安全で透過性に優れた近赤外光を用いて、近赤外光の位相を歯に照射し、
様々な深度の反射シグナルを参照光と干渉、そこから得られる干渉信号から振幅を復調
させてプロファイルを形成、これを横方向に繰り返し行い歯の断層画像を構築する。OCT
の画像解像度は高く、齲蝕など歯の内部構造の変化を高解像で観察することができる。
(効果)
シェーグレン症候群の患者に対し、OCT を用いて早期段階で齲蝕を診断し齲蝕の治療
と管理を行うことで、患者の口腔健康の維持が可能であり、QOL の向上と医療費負担の
軽減につながると期待される。
(先進医療にかかる費用)
本技術に係る総費用はオクティナ群 35,610 円である。
先進医療に係る OCT 撮影費用は 2,500 円/回で(うち研究者負担は 2,000 円/回)患者負
担額は 500 円/回。オクティナ群は計 4 回(3,6,9,12 か月)撮影で、患者負担額は保
険外併用療養費分にかかる一部負担金オクティナ群 7,683 円と併せ計 9,683 円である。

1