令和 4 年度 健康保険組合の予算早期集計結果（概要）について
令和 4 年 4 月 28 日
健康保険組合連合会

① 令和 4 年度予算の経常収支は、▲2,770 億円の赤字となる見通し（組合全体の約 7 割が赤字）。
② 高齢者等拠出金が、▲2,080 億円（▲5.7%）減少。これは、令和 2 年度の新型コロナ感染拡大に
よる高齢者医療費減の精算戻り等の影響による、一時的かつ極めて異例な減少。
③ 保険料収入は、2,628 億円（3.3%）の増加。足元の標準報酬は、月額 1.4%、賞与額 7.5%と、前
年度に比べ回復基調にあるものの、新型コロナ感染拡大前の令和元年度決算と比べて、月額
▲0.1%、賞与額▲5.1%と、依然として低いまま。

●令和 5 年度以降は、一時的な拠出金減少の反動に加え、団塊世代の 75 歳到達により後期高齢者
支援金が増加局面を迎えるため、高齢者拠出金が急増することは必至であり、急激な財政悪化が
予想される。
（令和 5 年度高齢者拠出金は 2,600 億円増の見込み）
。
※今後の新型コロナ感染状況や経済環境の変化により、報酬の伸びや保険給付費の伸びが大きく影
響を受けるなど、現時点では拠出金増加以外の不確定要素もある。
主な項目

令和４年度予算

令和３年度予算

伸び率

保険料収入

8 兆 2,723 億円

8 兆 0,095 億円

3.3%

保険給付費

4 兆 5,348 億円

4 兆 2,969 億円

5.5%

高齢者等拠出金

3 兆 4,514 億円

3 兆 6,594 億円

▲5.7%

経常収支差引額

▲2,770 億円

▲5,028 億円

－

37 万 7,846 円

37 万 2,786 円

1.4%

111 万 9,453 円

104 万 1,715 円

7.5%

平均保険料率

9.26%

9.23%

＋0.03p

実質保険料率

9.85%

10.05%

▲0.20p

平均標準報酬月額
平均標準賞与額

○ 平均保険料率は 0.03 ポイント増の 9.26%。料率を引き上げた組合は 145 組合。 収支均衡に必要な
財源を賄うための実質保険料率は 0.2 ポイント減少し、9.85%。新型コロナ感染拡大前の令和元年
度決算と比べて、平均保険料率は 0.04 ポイント増、実質保険料率は 0.93 ポイント増。
○ 高齢者等医療への拠出金は前年度比 2,080 億円(5.7%)減の 3 兆 4,514 億円、うち前期高齢者納付金
は 前年度比 1,871 億円(11.4%)減の 1 兆 4,555 億円、後期高齢者支援金は前年度比 211 億円(1.0%)
減の 1 兆 9,956 億円。
○ 保健事業費は、前年度比 73 億円(1.7%)増の 4,483 億円。
○ 介護保険料は 0.02 ポイント増の 1.78%。料率を引き上げた組合は 233 組合。
※本概要は、令和 4 年度予算編成状況について報告のあった 1,358 組合の数値をもとに、同年 4 月 1 日時点で存在
する 1,387 組合の財政状況を推計したもの。平均保険料率及び実質保険料率には調整保険料率を含む。