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(別添)新型コロナウイルス感染症のPCR検査等における精度管理マニュアル (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症のPCR検査等における精度管理マニュアル」について(周知)(4/15付 事務連絡)《厚生労働省》
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うる。性能特性に関する用語と定義は、巻末の「性能特性の評価に関する用
語説明」を参照されたい。
リアルタイム RT-PCR における陽性判定の基準として Threshold Cycle (Ct)
値を用いる場合、精度管理実態調査の結果では、多くの施設でメーカー指定
値の 40 を用いていたが、Ct 値は測定試薬の性能のみならず、試薬と測定装置
との組み合わせ等により変動することから、検査導入時に検出限界を含めた
性能特性の評価を行い、陽性判定の基準となる Ct 値を定めることが重要であ
る。
検出限界、分析特異性、精度の評価においては、アッセイに用いる臨床検体
の種類(上気道スワブ、唾液、喀痰など)と同様な性状(粘度など物理的性状、
蛋白質など化学的性状)を有する検体との組み合わせにより測定する必要が
ある。検出限界の評価は、核酸抽出と増幅・検出を組み合せた性能特性として
評価する。
新型コロナウイルスは DNA ウイルスと比較して変異しやすく、プライマー・
プローブ結合部位の変異による検出限界の低下の可能性が指摘されている。
検査導入時の性能特性の評価で確認した検出限界は、ウイルス進化に応じて
再確認する必要がある。再確認のタイミングは、検出限界の低下(あるいは偽
陰性)の可能性が示唆される場合で、例えば、外部精度管理調査への参加にお
ける低濃度試料の測定での偽陰性の誤判定、測定試薬の製造業者から変異株
について分析感度低下の可能性について情報提供があった場合などがある。
外部精度管理調査へは定期的な参加が推奨される。
4)内部精度管理
PCR 検査を含めた遺伝子関連検査を実施する場合、医療法等により、内部精
度管理の実施は義務として求められている。実施内容として、コントロール
測定の頻度はラン毎に行う。内部精度管理は、測定システムの安定性による
精度(再現性)を確保する上で必要であり、その際に統計学的に妥当な許容範
囲(管理限界)の指標と基準について、あらかじめ定めておく。許容範囲(管
理限界)とは、精度管理データのばらつきが許容できる範囲(限界)をいう。
精度管理データには、管理試料として陽性コントロールを測定し、その Ct 値
や Threshold time(Tt)値を用いることが考えられる。
具体的には、陽性コントロールの測定値の日内・日間の変動を管理するため、
代表的な𝑥̅ -R 管理図では、検査導入時に評価した測定値の精度(再現性)に基
づくばらつきの管理限界(例えば、±3SD)を設定し、検査導入後に日常検査の

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