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事例3 地域力を活かした公民学連携のスマートフォン(スマホ)講座 ~仲間とスマホ操作を楽しく習得~ (1 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/zenbun/07pdf_index.html
出典情報 令和7年版高齢社会白書(6/10)《内閣府》
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TO

S
IC

ト ピ ッ ク ス


事例3 地域力を活かした公民学連携の
スマートフォン(スマホ)講座
~仲間とスマホ操作を楽しく習得~

事業の目的・概要
東京都墨田区(人口 287,766 人、高齢化率 20.5%(令和7年4月1日現在)
)では、
「デジタルデバイド」
の解消を目的に基本的なスマホ操作を学ぶ講習会を実施している。その中で、高齢者がスマホ操作を習得す
るためには反復練習が必要であるところ、その目的や相手がおらず、スマホを使う機会が少ないため、習熟
に繋がらないといった問題が顕在化していた。
そこでそのような問題に対応すべく、令和4年度からスマホ利活用の習慣化を目的として、区内老人クラ
ブ会員を対象に、民間事業者提供のスマホ習慣化アプリ「みんチャレ」を活用したスマホ講座を開始し、令
和5年度からは区内老人クラブ会員に限らず実施している。

具体的な取組内容
スマホ講座は3つの STEP に分けられており、
まず、STEP 1ではスマホの基本操作とみんチャ
レの使い方を2日間学び、その後およそ3か月間、
みんチャレによって基本操作の反復練習を行う。
反復練習の内容は、最大5人1組のチームを組み、
チーム内で毎日歩いた歩数とその日にスマホで撮
影した写真にコメントを付けて投稿するというも
ので、グループ内の仲間と交流しながら文字入力
やカメラ機能を楽しく習得できるように工夫され
ている。くわえて、みんチャレを続けると貯まる
コインを区内の社会貢献活動に寄付できる仕組み

■スマホ講座を3ステップにて実施
STEP 2

STEP 1

+

3か月後

スマホの基本操作と

みんチャレの

活用アプリの体験

・LINE

受講後も
・インターネット
使い方を学びます。 「みんチャレ」 ・PayPay
によって基本操作
の反復練習

(2日間)

(2日間)

基本操作を
習得している
ため受講が
スムーズに!!

さらに
3か月後

STEP 3

スマホ交流会

・高齢者同士で日々
のスマホ活用を共有
・スマホサポーター
の育成
・オンライン申請体験

(1日間)

個別スマホ相談会による受講後も継続的にサポート(毎週木曜)

があることが、参加者がアプリを続けるモチベー
ションになっている。STEP 2は、区内大学と連携し、大学生が教材作成から講師までを担当して、SNS や無料通話
アプリ、インターネット検索の使い方講座、スマホを使ったキャッシュレス決済体験や防災訓練等発展的な内容を2
日間実施。STEP 3は、スマホ交流会を開催し、高齢者同士で日々のスマホ活用方法を共有する機会を設けたり、ス
マホサポーターの育成を目指している。
事業効果
令和5年度事業参加者のみんチャレ 90 日間継続率は 88%、外出時の
スマホ携帯率の向上は 85%、スマホを使った交流の機会は 75%増加し
ている。参加者からは「スマホを覚える大変さよりも楽しい気持ちが上
回った」、
「写真を撮るために毎日持ち歩くようになった」といった声が
寄せられており、スマホの利活用の習慣化を実現している。また、講座
の企画・運営等で参加している地元大学生との世代間交流にもつながっ
ている。
今後の展開
本取組を区内にある地域包括支援センター等高齢者コミュニティで自走化することを目指しており、スマホを使う
ことに慣れてきた先輩受講者が講習会補助員(スマホサポーター)として教える側に回るなど、より多くの高齢者が
スマホを継続的に使ってもらえるように取り組んでいくこととしている。

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