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早朝高血圧徹底制圧宣言 (1 ページ)

公開元URL https://www.jpnsh.jp/topics/816.html
出典情報 早朝高血圧徹底制圧宣言(4/3)《日本高血圧学会》
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日本高血圧学会

早朝高血圧徹底制圧宣言 2025
日本高血圧学会は 2025 年より「早朝高血圧徹底制圧宣言」を発表し、社会全体での早朝高血圧の予

防と改善に向けた新たな取り組みを開始します。この取り組みは、大きく2つの内容で構成されま
す。ひとつは、学会員全員参加型の実装事業「早朝高血圧徹底制圧プロジェクト」として、血圧測定

を通じて社会全体に早朝高血圧が危険であるとの意識を広める「血圧朝活」キャンペーンと、医療
機関への啓発事業です。もうひとつは、早朝高血圧の抑制に関する系統的レビューやデータサイエン

ス研究の推進です。これらの取り組みを通じて、新たなエビデンスの構築を目指します。

高血圧は、循環器疾患や認知症、慢性腎臓病などの加齢疾患を促進する最大のリスク因子であるこ
とは広く認識されています。特に、朝の家庭血圧は循環器疾患の発症リスクと強い関連があり 1)、早

朝血圧の適切な管理が健康リスクの低減に重要であることが証明されています。しかし、高血圧のコ

ントロールは未だに十分ではなく、わが国の高血圧人口 4,300 万人のうち、血圧が良好にコントロ

ールされている者の割合はわずか 27%に過ぎません 2)。早朝高血圧のコントロール状況はさらに厳
しいと考えられ、降圧治療中の高血圧患者の約 70%が朝の家庭血圧が 130/80mmHg 以上である 3)

というデータもあります。この深刻な状況に対し、日本高血圧学会は学会員全員参加型の「早朝高血

圧徹底制圧プロジェクト」を立ち上げ、適切な血圧管理の社会実装に注力します。

本プロジェクトの主な取り組み




高血圧の認知度の向上に向けた社会と医療従事者への啓発活動
「血圧朝活」キャンペーンを通じて、高血圧に対する社会的認知を向上させ、医療従
事者には早朝高血圧の重要性を伝えます。
キオスク血圧測定(公共の場での血圧自己測定)の普及
全国に、職場、薬局、ドラッグストア、公共機関、ジムなどで、血圧を自己測定する
「キオスク血圧測定」の普及を進め、最大血圧が 130mmHg を超える血圧が測定さ
れた場合には家庭血圧測定を呼びかけ、早期に問題を認識して対策を講じます。



家庭血圧測定の習慣化
キオスク血圧測定で最大血圧が 130mmHg を超える方や、高血圧で治療中の方が、朝
の家庭血圧測定を習慣化し、循環器疾患の予防に繋げることを支援します。



血圧自己管理の習慣化
減塩を中心とした食事や運動、適正体重の維持、良質な睡眠、ストレス管理、気温な
ど生活習慣と生活環境を改善する 10 か条を制定し、朝の血圧を指標に、その実行の
習慣化を支援します。
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