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参考資料7 新型コロナワクチン「スパイクバックス筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)」(モデルナ・ジャパン株式会社)添付文書[1.1MB] (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_39491.html
出典情報 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第101回 4/15)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第1回 4/15)(合同開催)《厚生労働省》
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17. 臨床成績

RT-PCR検査又は抗体検査



表3 ‌追加免疫2回目としてスパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロ
ン株BA.1)50μg又はスパイクバックス筋注(1価:起源株)50μgを接
種したときの起源株及びオミクロン株(BA.1)に対する中和抗体価
(50%阻害希釈倍率)及び中和抗体応答率

17.1 有効性及び安全性に関する試験
(参考:スパイクバックス筋注(2価:起源
*17.1.1 海外第Ⅲ相試験(初回免疫)
株/オミクロン株BA.1))
SARS-CoV-2ワクチン未接種の生後6ヵ月~5歳の者を対象に、スパイク
バックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)25μgを4週間隔で2回筋
肉内接種したときの安全性及び免疫原性を検討した。本試験にはスパイク
バックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)群179例が組み入れられ
た。主要評価項目である免疫原性は、ベースライン時のSARS-CoV-2感
染の有無が判明しており(有無は問わない)、規定された2回目接種を受け、
ベースライン及び2回目接種後の抗体評価を行ったスパイクバックス筋注
(2価:起源株/オミクロン株BA.1)群の71例を対象に評価し、17.1.8海外
第Ⅱ/Ⅲ相試験のスパイクバックス筋注(1価:起源株)群の同年齢の被験者
データと比較した。スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株
BA.1)の2回目接種から28日後のオミクロン株(BA.1)及び起源株に対する
血清中和抗体濃度は表1のとおりであった4)。

オミクロン株(BA.1)
スパイクバックス筋注
(2価:起源株/オミクロン
株BA.1)

表1 ‌2回目接種28日後の起源株及びオミクロン株(BA.1)に対する血清中和
抗体濃度
オミクロン株(BA.1)
スパイクバックス筋注
(2価:起源株/オミクロン
株BA.1)

血清中和
抗体濃度

スパイクバックス筋注
(1価:起源株)

N

GLSMa,b)
[両側95%CI]

N

GLSMa,b)
[両側95%CI]

58

1889.7
[1520.4, 2348.7]

402

74.3
[68.5, 80.8]

GMR
[両側95%CI]b)
[スパイクバック
ス筋注(2価:起源
株/オミクロン株
BA.1)vsスパイク
バックス筋注
(1価:起源株)]
25.417
[20.141, 32.073]

起源株
スパイクバックス筋注
(2価:起源株/オミクロン
株BA.1)

血清中和
抗体濃度

スパイクバックス筋注
(1価:起源株)

N

GLSMa,b)
[両側95%CI]

N

66

1432.9
[1173.4, 1749.7]

594

GMR
[両側95%CI]b)

[スパイクバック
ス筋注(2価:起源
株/オミクロン株
GLSMa,b)
BA.1)vsスパイク
[両側95%CI]
バックス筋注
(1価:起源株)]
1732.5
0.827
[1620.9, 1851.8] [0.670, 1.021]

N=評価例数、n=中和抗体応答がみられた被験者数
CI:信頼区間、GLSM:幾何最小二乗平均、GMR:幾何平均比
注)‌非劣性はGMRの両側97.5%CIの下限≥0.67、抗体応答率の差の両側97.5%CIの下限
>-10%の場合とした。オミクロン株に対する優越性は、オミクロン株(GMR及び抗
体応答率の差に基づく)及び起源株(GMRに基づく)において非劣性が認められ、か
つGMRの両側97.5%CIの下限>1の場合とした。
a)‌抗体価がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値が用いられた。
b)‌追加免疫後の抗体価を従属変数とし、接種群[スパイクバックス筋注(2価:起源株
/オミクロン株BA.1)/スパイクバックス筋注(1価:起源株)]を固定効果、年齢
(65歳未満/65歳以上)及び追加免疫前の抗体価を共変量としたANCOVA
c)‌ベースライン時(初回免疫前)の抗体価が定量下限(LLOQ)未満であった場合は
LLOQ未満からLLOQの4倍以上への変化、LLOQ以上であった場合はベースライン
時抗体価の4倍以上の上昇が得られた場合と定義した。初回免疫前の抗体価情報が得
られていない被験者については、初回免疫前のSARS-CoV-2検査陰性であった場合、
抗体応答をLLOQの4倍以上と定義した(これらの被験者については、初回免疫前の
抗体価はLLOQ未満とみなした)。初回免疫前の抗体価情報もSARS-CoV-2検査結果
もない被験者については、追加免疫前のSARS-CoV-2検査結果を初回免疫前の
SARS-CoV-2検査結果として使用した。その他の補完は上記を適用した。

N=評価例数
CI:信頼区間、GLSM:幾何最小二乗平均、GMR:幾何平均比
注)‌起源株に対する非劣性はGMRの両側95%CIの下限>0.67とした。オミクロン株に対
する優越性は、GMRの両側95%CIの下限>1の場合とした。
a)‌抗体濃度がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値が用いられた。定量上限
(ULOQ)を超える値は、実際の値が入手できない場合にはULOQに置き換えられた。
b)‌グループ変数(17.1.1海外第Ⅲ相試験及び17.1.8海外第Ⅱ/Ⅲ相試験の小児)を固定
効果とし、年齢群(2群:生後6ヵ月以上2歳未満、2歳以上6歳未満)、ベースライン
のSARS-CoV-2感染(陽性、陰性)を共変量としたANCOVA

安全性は、治験薬を少なくとも1回接種した179例で評価した。各接種後7
日間は電子日誌により副反応が収集され、スパイクバックス筋注(2価:起
源株/オミクロン株BA.1)のいずれかの接種後に認められた主な副反応の
発現状況(全体及びグレード3以上)は表2のとおりであった。なお、本試験
でグレード4の副反応は認められなかった。副反応の大部分は、接種後1日
以内に発現し、持続期間中央値は1~2日であった4)。

安全性は、追加免疫2回目の接種を完了した814例で評価した。なお、接種
後7日間は電子日誌により副反応が収集された。スパイクバックス筋注(2
価:起源株/オミクロン株BA.1)の接種後に発現頻度が20%を超えた副反
応の発現状況(全体及びグレード3以上)は表4のとおりであった。なお、本
試験でグレード4の副反応は認められなかった。副反応の持続期間中央値
は2.0日であった5)。

表2 主な副反応の発現状況
評価
例数
注射部位疼痛 179
発熱
179
疲労
90
易刺激性/泣き 79
眠気
79
食欲低下
79

全体

1回目
グレード3以上a) 評価

61(34.1)
16(8.9)
23(25.6)
35(44.3)
24(30.4)
20(25.3)

n(%)
0
2(1.1)
1(1.1)
0
0
0

例数
141
141
71
70
70
70

GMR

[両側97.5%CI]b)
[スパイクバック
ス筋注(2価:起源
株/オミクロン株
GLSMa,b)
GLSMa,b)
BA.1)vsスパイク
N
N
血清中和
[両側95%CI]
[両側95%CI]
バックス筋注
抗体価
(1価:起源株)]
2479.890
1421.243
1.745
334
260
[2264.472, 2715.801]
[1282.975, 1574.412][1.493, 2.040]
%
%
抗体応答率の差
n/N
n/N
中和抗体
[両側95%CI]
[両側95%CI] [両側97.5%CI]
100
99.2
1.5
応答率c)
333/333
256/258
[98.9, 100.0]
[97.2, 99.9]
[-1.1, 4.0]
起源株
GMR
スパイクバックス筋注
[両側97.5%CI]b)
スパイクバックス筋注
(2価:起源株/オミクロン
[スパイクバック
(1価:起源株)
株BA.1)
ス筋注(2価:起源
株/オミクロン株
GLSMa,b)
GLSMa,b)
BA.1)vsスパイク
N
N
血清中和
[両側95%CI]
[両側95%CI]
バックス筋注
抗体価
(1価:起源株)]
6422.323
5286.626
1.215
334
260
[5990.117, 6885.714]
[4887.065, 5718.855][1.078, 1.370]
%
%
抗体応答率の差
n/N
n/N
中和抗体
[両側95%CI]
[両側95%CI] [両側97.5%CI]
100
100
応答率c)
334/334
260/260
0
[98.9, 100.0]
[98.6, 100.0]
スパイクバックス筋注
(1価:起源株)

2回目
グレード3以上a)
n(%)
62(44.0)
0
19(13.5)
2(1.4)
24(33.8)
0
29(41.4)
1(1.4)
22(31.4)
0
19(27.1)
1(1.4)
全体

表4 主な副反応の発現状況
スパイクバックス筋注(2価:起源株
スパイクバックス筋注(1価:起源株)
/オミクロン株BA.1)
評価
全体
グレード3以上a) 評価
全体
グレード3以上a)
例数
n(%)
n(%)
例数
n(%)
n(%)
注射部位疼痛 437 338(77.3)
4(0.9)
351 269(76.6)
4(1.1)
疲労
437 240(54.9)
15(3.4)
350 180(51.4)
11(3.1)
頭痛
437 192(43.9)
5(1.1)
350 144(41.1)
2(0.6)
筋肉痛
437 173(39.6)
10(2.3)
350 135(38.6)
13(3.7)
関節痛
437 136(31.1)
4(0.9)
350 111(31.7)
3(0.9)
悪寒
437 104(23.8)
1(0.2)
350 74(21.1)
1(0.3)

n=発現例数
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象

17.1.2 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(追加免疫)
(参考:スパイクバックス筋注(2価:
起源株/オミクロン株BA.1))
初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)100μgの2回接種及
び追加免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)50μgを1回接種し
た18歳以上の者を対象に、追加免疫1回目から3ヵ月以上後にスパイクバッ
クス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)50μg又はスパイクバックス
筋注(1価:起源株)50μgを1回筋肉内接種したときの免疫原性、安全性、
反応原性を検討した。追加免疫2回目としてスパイクバックス筋注(2価:
起源株/オミクロン株BA.1)を接種した437例、スパイクバックス筋注(1
価:起源株)を接種した377例のうち、追加免疫2回目接種前のSARSCoV-2検査結果 ※が陰性で免疫原性評価が規定どおり行われたスパイク
バックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)群334例、スパイクバッ
クス筋注(1価:起源株)群260例を対象に、接種後28日の起源株及びオミク
ロン株(BA.1)に対する血清中和抗体価及び中和抗体応答率を評価した。
結果は表3のとおりであった5)。

n=発現例数
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象

17.1.3 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(追加免疫)
(参考:スパイクバックス筋注(2価:
起源株/オミクロン株BA.4-5))
初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)100μgの2回接種及
び追加免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)50μgを1回接種し
た18歳以上の者を対象に、追加免疫1回目から3ヵ月以上後にスパイクバッ
クス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)50μg又はスパイクバック
ス筋注(1価:起源株)50μgを1回筋肉内接種したときの免疫原性、安全性、
反応原性を検討した。追加免疫2回目としてスパイクバックス筋注(2価:
起源株/オミクロン株BA.4-5)を接種した511例、スパイクバックス筋注
(1価:起源株)を接種した376例のうち、追加免疫2回目接種前のSARSCoV-2検査結果 ※が陰性で免疫原性評価が規定どおり行われたスパイク

-3-