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資料1-1 ソマトロピン(遺伝子組換え)の「使用上の注意」の改訂について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24579.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和3年度第31回 3/22)《厚生労働省》
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○ 以下の理由から、糖尿病患者に対して、血糖値等の定期的な測定や糖尿病用
薬との併用に関する注意喚起を行う等、糖尿病患者に対する注意喚起が引き
続き必要であると判断した。


ソマトロピン製剤の薬理作用より、インスリン感受性の低下に伴う血糖
値の上昇が想定されることから、糖尿病の病状を悪化させる可能性があ
ること。



国内において、糖尿病合併患者への投与後に、因果関係が否定できない
糖代謝関連の副作用発現症例が認められていること。



海外の診療ガイドライン及び標準的な教科書では、コントロール不良の
糖尿病合併患者にはソマトロピン製剤を投与しないことが推奨されて
おり、また、一部のソマトロピン製剤の添付文書では「コントロール不
良の糖尿病を合併しているプラダーウィリー症候群の患者」が禁忌とさ
れていることから、ソマトロピン製剤の投与開始前に糖尿病を適切にコ
ントロールし、投与開始後に糖尿病をモニタリングすることが重要と考
えること。

○ また、プラダーウィリー症候群及びターナー症候群は耐糖能の低下を招くこ
とがあり、糖尿病を合併する頻度が他の対象疾患よりも高いため、「重要な
基本的注意」の項において、経過を注意深く観察する必要がある旨を、各適
応を有するソマトロピン製剤において注意喚起する必要があると判断した。
○ 糖尿病網膜症を合併する患者については、以下の理由から、禁忌とする必要
はないと判断した。しかし、ソマトロピン製剤は細胞増殖作用を有し、糖尿
病網膜症の病状を悪化させる可能性があるため、「特定の背景を有する患者
に関する注意」の項※に、糖尿病網膜症を含む糖尿病合併症についての注意
喚起を追記する必要があると判断した。
※新記載要領の場合。旧記載要領では「慎重投与」の項。



海外の一部の添付文書やガイドライン並びに海外の標準的な教科書で
は、糖尿病合併患者のうち、増殖又は重症非増殖(増殖前)の糖尿病網
膜症患者が禁忌とされているが、禁忌とされていない海外のガイドライ
ンもあり、統一的な見解が得られていない状況であること。



糖尿病網膜症の発症及び進展にはインスリン様成長因子-1(IGF-
1)が関与しているとの報告がある一方で、GHはIGF-1の合成や

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