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令和4・5年度有床診療所委員会最終答申について (12 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011629.html
出典情報 令和4・5年度有床診療所委員会最終答申について(3/13)《日本医師会》
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看護職員も、入院中も関わることができ、退院後も、主治医は同じとなる。こ

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れまで培われてきた関係を保っての入退院支援は、本人の気持ちに寄り添っ

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た医療が提供可能となるだけでなく、ACP や意思決定支援に関してもより円滑

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となることが期待され、短期間で退院する病院にはない特徴と言える。

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今後、地域で更に高齢者が増加する中、地域医療の崩壊を防ぐため、地域医

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療に密着した柔軟な医療提供ができる有床診療所の役割はより重要になる。

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例えば、介護施設では、高齢者の急変や転倒・誤嚥などの対応に困っており、

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受け入れ医療機関が満床で断られることもたびたび経験する。介護を必要と

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する高齢者を疾病ごとの医療ニーズに応じて受け入れる一次受入施設として

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の取り組みや、短期入所者療養介護(ショートステイ)、高齢者施設の入所者、

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在宅往診医療からの救急患者受入も有床診療所が果たせるポイントといえる。

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また、病院から容態が安定した高齢入院患者や早期退院患者を受け入れる

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二次受入施設として、治療を継続しながらリハビリを行うことで、在宅復帰や

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介護施設への受け渡し施設として機能することができる。このように有床診

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療所は医療と介護を結びつける地域包括ケアシステムの中心として役に立つ

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存在である。

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医療の個別性の視点からは、一人一人の状況に応じた医療を提供すること

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が重要であるが、長い関係性があるからこそ、限られた資源の中でも、医療と

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医療以外の多角的な視点から個別性に配慮した対応が可能となる。地域共生

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社会の実現や地域包括ケアの視点からも、有床診療所は一人一人の想いに応
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