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2022年度 病院の経営状況について (2 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r5/
出典情報 2022年度 病院の経営状況について(3/8)《福祉医療機構》
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2023-014

福祉医療機構(以下「機構」という。
)では、

度で縮小している。一方、療養型病院と精神科

毎年度、貸付先1の病院から経営状況等の報告を

病院では、コロナ流行前よりも高い水準である

いただいている。本稿では、主に 2022 年度決算

ことがわかる。

に係る経営状況について分析した。

一般病院については、コロナの感染拡大を受

なお、既発の速報値2と本稿では取扱うデータ

けて、2021 年度・2022 年度に疑似症を含むコ

数が異なるため、経営指標の数値が一致しない

ロナ患者(以下「コロナ患者」という。)の受入

点に留意されたい。

れのため、病床の確保を行った病院が増加した。
病床を確保した病院に対して支給されたコロナ

1

2022 年度の経営状況

1.1

対応に係る補助金収益(以下「コロナ補助金収

全体概況

益」という。
)の多くは、経常収益として計上さ

一般病院および療養型病院の医業利益率はと
もに低下し、精神科病院は横ばい

れている。赤字病院割合は経常利益をもとに算
出していることから、一般病院では縮小した。
しかし、医業利益率が大幅に低下していること

2022 年度の医業収益対医業利益率(以下「医

を踏まえると、コロナ補助金収益がなければ、

業利益率」という。
)は、前年度と比べて一般病

多くの一般病院で経営が成り立たなかったので

院および療養型病院はともに 1 ポイント以上低

はないだろうか。また、補助金の受領額が少な

下し、精神科病院は横ばいであった(前頁下図)。

かった療養型病院・精神科病院も厳しい経営状

とくに、一般病院の医業利益率は△1.1%と、

況にあるといえよう。

2020 年度以来のマイナス値に転じた。
赤字病院3の割合をみても、一般病院および療

1.2

養型病院は前年度から拡大したが、精神科病院

機能性指標

病床利用率は低下するも、入院単価および外
来単価はともに上昇

は横ばいであった(図表 1)。ただし、新型コロ
ナウイルス感染症(以下「コロナ」という。
)流
行前と比較すると、一般病院はこれまで 40%前

ここからは、2021 年度・2022 年度の 2 か年

後で推移していたものが、2021 年度・2022 年

度で比較可能なデータがある同一病院にサンプ

病院類型別

79.2

65.3

29.5

27.7

27.0

29.6

31.8

31.3

74.0

66.7

73.2

70.5

72.3

73.0

70.4

68.2

68.7

2022

76.0

26.8

2021

2020

77.9

33.3

2020

2019

一般病院

77.0

26.0

2019

2018

67.5

34.7

2018

2017

69.9

20.8

2017

56.9

24.0

2016

58.7

22.1

2022

63.4

23.0

2021

63.3

32.5

2019

58.8

30.1

2018

43.1

2017

41.3

赤字病院(%)

2016

36.6

2022

36.7

2021

41.2

2016

黒字病院(%)

2020

(図表 1)黒字・赤字病院の割合

療養型病院

精神科病院

(年度)

1 開設後 1 年未満の病院、医育機関附属病院、医師会立病院および個人立病院を除く。なお、本稿における 2022 年度の分析対象病院の

開設主体は、医療法人が 87.4%を占める
2 福祉医療機構「2022 年度病院の経営状況(速報値)について」

https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/231030_No002.sokuhou.pdf
3 経常利益が 0 円未満を赤字とした

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