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総ー1ー2参考1○診療報酬基本問題小委員会からの報告について (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00240.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第579回 1/17)《厚生労働省》
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治療計画
○ 新鮮胚移植の場合
体外受精により作出された受精卵を体外で2~3 日間培養し、得られた初期胚1個について胚移植
を行い、残った初期胚についてはさらに継続して培養を行い受精から5~6 日で得られた胚盤胞をさ
らに胚移植する。採卵後15 日目頃に血中hCG を測定し妊娠判定を行う。妊娠判定が陰性であれ
ば、研究は終了とする。
妊娠判定が陽性となれば、引き続き経過を観察し超音波検査により胎嚢が確認できれば臨床妊娠
と判定し観察終了とする。胎嚢が確認できなければ化学流産として試験は終了とする。
○ 凍結融解胚移植の場合
体外受精により作出され初期胚の一部を凍結保存する。残った初期胚についてはさらに継続して培
養を行い受精から5~6 日で得られた胚盤胞について凍結保存を行う。保存された初期胚および胚
盤胞を、翌周期以降に二段階胚移植を行う。

26 二段階胚移植術

不妊症(卵管性不妊、男
性不妊、機能性不妊又 二段階胚移植(凍結融解胚移植)は自然排卵周期またはホルモン補充周期で行う。
は一般不妊治療が無効 自然排卵周期の場合は月経10 日目頃より数回の診察を経て排卵日が確定しホルモン値や子宮内
であるものであって、これ 膜厚等に問題なければ、排卵後2~3 日目に凍結保存していた初期胚を1 個融解して移植する。移
まで反復して着床又は妊 植の手技は通常の胚移植と同様である。
娠に至っていない患者 さらに排卵後4~6 日目に凍結保存した胚盤胞を1 個融解して移植を行う。胚移植時には感染のリス
(子宮内膜刺激術が実施 ク等を鑑み、医学的に必要と判断された場合には抗生剤の処方を考慮する。
されたものに限る。)に係
るものに限る。)
ホルモン補充周期では月経開始2 日目から卵胞ホルモン製剤の投与を開始し、月経12~14 日目の
診察でホルモン値や子宮内膜厚の確認後問題なければ月経15 日目より黄体補充を開始する。
黄体補充開始後2~3 日目に、凍結保存していた初期胚を1 個融解して移植する。移植の手技は通
常の胚移植と同様である。
さらに排卵後4~6 日目に凍結保存した胚盤胞を1 個融解して移植を行う。胚移植時には感染のリス
ク等を鑑み、医学的に必要と判断された場合には抗生剤の処方を考慮する。

令4.5.1

排卵または黄体補充開始後15 日目頃に血中hCG を測定し妊娠判定を行う。妊娠判定が陰性であ
れば、研究は終了とする。
妊娠判定が陽性となれば、引き続き経過を観察し超音波検査により胎嚢が確認できれば臨床妊娠
と判定し観察終了とする。胎嚢が確認できなければ化学流産として試験は終了とする。
胚移植当たりの臨床妊娠率を算出し、二段階胚移植の適応となるが、必要な初期胚と胚盤胞が得
られない等の理由から初期胚2個移植あるいは胚盤胞2個移植を行った症例を対照群として、妊娠
率の比較を行い有用性の検証を行う。

27 子宮内細菌叢検査2

不妊症(卵管性不妊、男
性不妊、機能性不妊又
は一般不妊治療が無効
子宮内膜細胞採取器具を用いて、自然周期では黄体期に、ホルモン補充ではプロゲステロン投与
であるものであって、これ
後5-6 日目に子宮内膜を含む子宮内腔液を採取する。
まで反復して着床又は妊
次世代シークエンサー(new generation sequencer:NGS)を用いて、子宮内腔液に含まれる細菌の
娠に至っていない患者に
16S リボソーム RNA 解析を行うことで、Lactobacillus 属の占める割合、その他細菌叢の分布を明ら
係るものに限る。)、慢性
かにする。
子宮内膜炎が疑われる
もの又は難治性細菌性
腟症

令4.7.1

28 子宮内膜受容能検査2

1) 対象:反復着床不全の患者、また卵巣機能不全や高齢など貴重胚移植予定患者にも適応とす
る。
不妊症(卵管性不妊、男
2) 実施方法:通常診療として実施されるホルモン補充による凍結融解胚移植のプロトコール通りに
性不妊、機能性不妊又
内膜環境を整え、黄体ホルモン補充開始日をP+0 とすると、着床の窓の期間に発現するReceptive
は一般不妊治療が無効
遺伝子があるとされるP+5 にエンドサクション(八光)等による内膜採取を行う。ERPeakSM の結果判
であるものであって、これ
定は、pre-receptive( 受容期前) 、receptive(受容期)、post-receptive(受容期後)、non-receptive(非
まで反復して着床又は妊
受容期)の4 段階評価であり、そのERPeakSM 解析結果をもとに、次周期以降に着床の窓に合わせ
娠に至っていない患者に
た胚移植(personalized embryo transfer, pET)を施行し、妊娠の有無を判定する。
係るものに限る。)
3) 分析結果の評価とその後の移植計画策定
この手技を用いた群と用いなかった患者群を比較し、その臨床的妊娠率、生産率等を比較する。

令4.8.1

1) 対象
・過去に1回以上の流産歴があり、今回妊娠で臨床的に流産と診断された患者。子宮内に 流産胎
児、絨毛が残存している場合、または、体外に排出されたが流産胎児・絨毛を回収できた場合。
・今回妊娠で臨床的に死産と診断された患者。子宮内に死産胎児、絨毛が残存している場合、また
は、体外に排出されたが死産胎児・絨毛を回収できた場合。
2) 胎児(胎芽)・絨毛の採取
採取方法は下記の a)あるいは b)の手順にて行う。
a) 流死産物が体内に存在する場合
体内にある流死産物(胎児(胎芽)・絨毛)を子宮内容除去術(流産手術)、分娩誘発術または帝王切
開術により採取し、絨毛組織または胎児組織・胎児成分のみを分離する。
b) 流死産物が体外に排出された場合
体外へ排出された流死産物(胎児(胎芽)・絨毛)の組織から、絨毛組織・胎児成分のみを分離する。
29

流死産検体を用いた遺
伝子検査

自然流産(自然流産の既
分離した絨毛・胎児組織の一部を解析施設に移送し、NGS法にて解析する。
往歴を有するもの)又は
死産
3) 検査・解析
分離した絨毛・胎児組織の一部を解析施設であるタカラバイオ株式会社の衛生検査所に 移送し、核
酸抽出を行う。抽出核酸から Embgenix TM PGT-A Kit を用いて全ゲノム増幅、DNAライブラリーの
調製後、次世代シーケンサー(MiSeq System)を用いて塩基配列を決定する。得られた塩基配列
データから Embgenix TM Analysis Software を用いて染色体の数的異常、不均衡型構造異常を検
出する。
尚、分離した絨毛・胎児組織の一部を染色体G-banding法にも提出し、結果を比較する。
4) 検査結果の判定と報告
(1)常染色体、性染色体のコピー数に有意の増加、減少が検出されないものを染色体正常核型と判
定する。
(2)解析結果を研究実施施設にて患者に説明する。染色体構造異常(転座など)が判明した場合は、
患者及びそのパートナーの染色体検査(G-banding法)を予定するが、その際には遺伝専門医など
による遺伝カウンセリングを実施する。

9

令4.12.1