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プレスリリース ペット飼育と認知症発症リスク (2 ページ)

公開元URL https://www.tmghig.jp/research/release/2023/1024.html
出典情報 プレスリリース ペット飼育と認知症発症リスク(10/24)《東京都健康長寿医療センター》
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○ 研究成果の概要
本研究では、2016 年に東京都 A 区での疫学調査に応答した 11,194 名の調査データを使用しました。研究対象者の平
均年齢は 74.2 歳、女性の割合は 51.5%でした。本研究対象集団における犬の飼育率は 8.6%、猫の飼育率は 6.3%
で、2020 年までの介護保険情報に基づく要介護認知症の新規発症率は 5.0%でした。犬の飼育者と猫の飼育者のそれぞ
れの社会医学的特徴から傾向スコアを算出し、逆確率重み付け回帰分析によりペット飼育者の認知症発症リスクを調べた結
果、犬非飼育者に対する飼育群の認知症発症オッズ比は 0.60、猫非飼育者に対する飼育群のオッズ比は 0.98 でした。
犬の飼育と運動習慣または社会的孤立との組み合わせ別に認知症発症リスクを調べた結果、犬飼育かつ運動習慣有の群、
犬飼育かつ社会的孤立無の群のリスクが有意に低いことが明らかになりました。
○ 掲載論文
掲載誌:科学誌「Preventive Medicine Reports」
論文掲載 URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S221133552300356X
原 題 : 「 Protective effects of dog ownership against the onset of disabling dementia in older
community-dwelling Japanese: a longitudinal study」
和訳:地域在住日本人高齢者における犬の飼育の認知症予防効果
※1

自立喪失・・要介護認定及び総死亡

※2

リスク・・一定の期間で事象が発生する確率

※3

要介護認知症・・要介護認定における認知症高齢者の日常生活自立度に基づく定義

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センターについて
東京都健康長寿医療センターは、明治5年に設立された養育院を前身としています。渋沢栄一翁は養育院の初代院長
であり福祉・医療事業の維持・発展に尽力されました。平成 21 年東京都老人医療センターと東京都老人総合研究所が一
体化し、地方独立行政法人となり高齢者医療のパイオニア・老年学研究の拠点として高齢者の心身の特性に応じた適切な
医療の提供、臨床と研究の連携、高齢者の QOL を維持・向上させるための研究を通じて、高齢者の健康増進、健康長寿の
実現を目指し活発な診療・研究活動を展開しています。
設立:平成 21 年4月 1日
理事長:鳥羽 研二
所在地:〒173-0015 東京都板橋区栄町 35 番 2 号
病院:03-3964-1141 (代表電話)
研究所:03-3964-3241 (代表電話)
公式 HP:https://www.tmghig.jp/