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参考資料5 市町村における精神保健に係る相談支援体制整備の推進に関する検討チーム報告書 (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00066.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第137回 9/28)《厚生労働省》
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(2)都道府県による市町村への支援
○ 従来、保健所が担ってきた市町村への精神保健に関する教育や保健師に対する支援が
近年減弱している。保健所の精神保健福祉相談員による市町村への支援も少なくなってき
ている。
○ 市町村の人材育成に対して支援を行うことは必要であるが、保健所等も新型コロナウイル
ス感染症の対応で疲弊し、新任期の保健師が精神保健を含む地域保健の経験を十分に
積み上げられていない状況にある。
○ 現行の精神保健福祉センター運営要領において、所長には精神保健福祉に造詣の深い
医師を充てることが望ましいとされているが、 全国では、所長として精神科医の確保ができて
いないところが2割ある等、市町村の専門的なニーズに対応するための精神保健福祉センタ
ーの体制がこれまでより脆弱化している実態もある。
2.質の担保に関する対応の方向性
(1)基本的な考え方
○ 本検討チームにおいては、相談支援に必要な人材に求められる機能の観点から、「精神保
健部門またはそれ以外の部門・機関において精神保健のニーズに気づく職員」、「精神保健
部門において精神保健の担当者として相談支援を主に担う専門職」、「庁内で連携体制の
構築を担う等推進力を発揮する専門職」の3層に分けて議論を行った。各層の人材が、そ
れぞれ求められる機能を十分に発揮できるよう、研修の機会を十分に確保し、人材の質を担
保することが重要である。
○ 各層の人材に研修の機会を確保するためには、全庁的な取組として、各市町村の首長や
管理職等に本報告書や、今後国において改正が予定されている「保健所及び市町村におけ
る精神保健福祉業務運営要領」等を用いて丁寧に説明を行う等により、理解及び協力を得
ることが重要である。
○ また、相談支援を担う保健師や精神保健福祉士等の専門職については、組織として計
画的な育成と配置、さらには技術の継承を念頭に置いた後進の育成等も重要である。専門
職は専門職としての業務遂行能力の向上を図る必要があることから、専門職がキャリアラダー
等をもとに能力を獲得していくための人材育成計画を策定することが求められる。そうすること
により、庁内での専門職の役割やその育成に対する理解も深まっていくものと考えられる。

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