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ヒアリング資料3 きょうされん (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34626.html
出典情報 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第34回 8/9)《厚生労働省》
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令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に関する意見等(詳細版)
1.より質の高い支援を提供するための課題について
(1)営利法人参入(とくにグループホーム、放課後等デイサービス)に、支援の質と水準を
確保するための特別な指定要件を課すべき
すべての営利法人ではないが、多くの営利法人による「もうけ本位」の障害福祉事業者
によって、さまざまな問題が地域で生じている。具体的には、事業目的が非営利であるこ
とが相応しい、放課後等デイサービスとグループホームでの参入と影響が著しい。
例えば、東京都内の人口43万人のある自治体では、39カ所の放課後等デイサービスの
うち、29カ所(74.4%)が営利法人で占められている。また同自治体の144カ所のグループ
ホームのうち、49カ所(34.1%)が営利法人である。その特徴では、営利法人の放課後等
デイサービスの多くは、知的障害や発達障害の子どもを優先し、介助度の高い肢体不自
由の子どもを敬遠する傾向がみられる。「加算の悪用」の温床にもなっている。
またグループホームにおいても、49カ所の営利法人のホームのうち、47カ所の95.9%が
知的障害と精神障害を対象とし、身体障害の利用者はきわめて少ない。こうした営利法
人による「利用対象の限定」は、障害支援区分は高いが身体介助度の低い利用者を優先
することで、職員体制ならびに人件費の抑制がそのねらいにある。とくに、「同性介助をし
ない」、「毎日入浴をしない」、食事も「外注の配膳」など、支援の質を低下させている事業
所は多くみられる。
さらに、日中サービス支援型グループホームには、多くの営利法人が参入し、制度創設
の目的である「障害の重度化・高齢化に伴う支援の充実」を目的とせず、「利益優先」を目
的に、日中支援のプログラムや支援体制を安上がりにしている事業所は少なくない。
財務省においても、右の図表にもとづいて、「事業所数の増加は、近年、大半が営利
法人の増加によるものであるが、特に一部のサービスで営利法人の参入が急増」してい
ると指摘している。
営利法人の参入にあたっては、支援の質と水準を確保するために、「特別な指定要件」
を課すべきである。
(2)「常勤換算方式」を廃止し、支援の質の確保に必要な正規職員の配置基準を明確に
設けるべき
障害者自立支援法施行から導入された「常勤換算方式」は、職員の非常勤化の傾向を
助長してきた。障害特性や「社会モデル」の視点にもとづく専門的な知識と支援力を高め、
その継続性を確保するためにも、「常勤換算方式」を廃止して、必要な正規職員の配置基
準を設けるべきである。

営利法人の伸び率と参入事業所数の伸び率
2023年5月11日 財政制度審議会 財務省 財政各論③子ども・高齢化等より抜粋

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